生産性高め数量拡大 基盤強化へ省力支援 果樹振興基本方針

 農水省は18日、食料・農業・農村政策審議会果樹・有機部会を開き、新たな果樹農業振興基本方針案を示した。販売農家が10年で2割減り、60歳以上が8割を占めるなど生産基盤が弱体化する中、省力樹形などの導入による労働生産性の抜本的な向上や経営継承の支援強化を掲示。2030年度の生産数量目標としてミカンは約78万トンと18年度実績比1%増、リンゴは約82万トンと同8%増、その他かんきつは約36万トンと同15%増など生産拡大の目標を掲げた。

 生産基盤の強化に向けた対策としては①省力樹形導入による労働生産性の抜本的な向上②園地と樹体をセットにした経営継承③苗木・花粉など生産資材の安定供給──を軸に、供給力の回復を急ぐ方針を掲げた。

 労働生産性の向上へ、管理や収穫作業を省力化できる樹形や機械化体系の導入を重視。ドローン(小型無人飛行機)による薬剤散布や自動収穫機の現場実装を急ぐ。新技術は主に平地や緩傾斜地を前提に基盤整備を並行して進める。

 円滑な経営継承の先進例として、JAや行政が連携して農地集約、整備を担い、リースで担い手に受け渡す取り組みを記述。担い手の初期投資を軽減する試みとして、全国展開していくとした。

 品目ごとの30年度の生産数量目標は、ミカンやリンゴといった品目は微増とした。一方、消費者ニーズの高いブドウ「シャインマスカット」など消費が伸びるブドウは約21万トンと18年度実績比20%増と一層の生産拡大を掲げた。

 部会委員のJA愛媛中央会の西本満俊会長は「大宗を占める中小規模、家族経営も生産基盤を担う存在。下支えが重要」と中小規模などへの支援充実を求めた。
 

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