現地で指導 取得続々 時間かけ手厚く 高評価 3年延長 JA全国機関のGAP支援

農産物に油が付かないよう給油ホースのケースを確認する山下さん(中)とJA職員(左)(岩手県一戸町で)

 JAの生産部会などが農業生産工程管理(GAP)の第三者認証を取得するのを、JA全国機関が支援する取り組みが成果を上げている。2017年の開始以降、アドバイザーによる直接指導を21産地に実施。11産地が認証を取得(2月時点)し、残る産地も20年度前半には取得する見通しだ。指導費用の大半を支援し、産地からの評価も高い。第1期は今年9月までとしていたが、10月以降も継続する。

 JA全中、JA全農、JA共済連、農林中央金庫は、17年に「JAグループGAP第三者認証取得支援事業」を始めた。全中、全農の職員やアドバイザーが1、2年かけて産地に入り、直接指導なしでは分かりにくい資材保管や農作業の注意点、改善点を教える。産地はグローバルGAP、アジアGAP、JGAPといった第三者認証GAPの取得を目指す。

 部会や生産者グループで取得する「団体認証」は、JAなどに事務局を置くことで、個人や個々の農場よりも手続きを一括化できるのが特徴だ。

 岩手県のJA新いわては、18年度に事業を活用し、19年11月にレタスとブロッコリーの二つの生産者グループがグローバルGAPの団体認証を取得した。生産者らは、大手スーパーとの取引を有利にしようと、GAPの取得を目指していた。

 派遣されたアドバイザーは、取得までに6回ほどJAや農家を訪れ、生産記録の記帳や農薬の収納などの改善点を指導。農家に手本となる記帳をしてみせたり、生産者やJA職員を励ましたりと、指導と気持ちの両面で産地を支えた。

 レタスなどを約3ヘクタールで栽培する山下達也さん(55)は「満たす項目を農家が理解できる言葉で解説してもらい、GAPに取り組むイメージを持てた」と評価する。

 GAP取得に当たり、両グループの事務局を務めたJA営農企画課の高橋良之さんは、必要となる危害分析重要管理点(HACCP)や食品衛生などの知識やノウハウを身に付けた。取得や認証維持には一定の費用がかかるのが課題だが、「将来は、JAでもGAP取得を支援できるようにしたい」と意気込む。

 全国機関の支援事業は20年9月までの3年間で進めてきたが、20年10月から再び3年間の第2期を始めることが決まった。ほぼ同じ支援内容とし、3年間で約30産地の支援を目指す。全中営農担い手支援課は「産地のニーズは強く、今後も全国連が連携し認証取得の支援を続ける。農家経営の安定にも役立つため、GAPの取り組みを広げていきたい」と説明する。

<ことば> GAPの第三者認証

 食品安全、環境保全、労働安全に配慮するGAPのうち、自主的な取り組みだけでなく、認証機関による審査・認証を受けたもの。国際的なグローバルGAP、アジアGAPや日本版のJGAPなどがある。

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