新型コロナ感染拡大 需要喚起焦点に 自民 週内に農業版経済対策 経営、労力支援も検討

 自民党は今週、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う農業分野の経済対策を取りまとめる。外出やイベントの自粛、インバウンド(訪日外国人)の減少で牛肉などの消費が低迷しており、需要喚起策が焦点となる。農産物価格の下落を受けた農家の経営支援対策、外国人技能実習生に代わる人手の確保策なども盛り込みたい方向で検討している。

 同党は先週、畜産・酪農や野菜・果樹、食品産業や農産物輸出といった分野への影響を農水省や業界団体などから聴取。党農林幹部は、インバウンドや外食の需要が激減した牛肉への打撃が特に大きいとみる。3月の和牛枝肉の平均価格はA4等級で前年比25%、和牛子牛の平均価格も同16%低下している。

 これを受け、同党内からは、和牛肉など国産農産物を購入する際に使えるクーポン券など、強力な需要喚起策を求める声が高まっている。政府は現金給付も検討するが、貯蓄に回るとの指摘があるためだ。給食などへの国産食材の積極利用、加工・業務用で輸入農産物から国産に切り替える場合の支援、国産への切り替えに必要な加工施設や輸出向けの施設の整備などを求める声もある。

 農家の経営支援に向けては、肉用牛肥育経営安定交付金制度(牛マルキン)の拡充や早期支払い、融資の返済猶予などを求める声がある。

 卒業式やイベントの中止で需要が落ち込む花きなどの園芸品目は、営農継続を後押しするため、種子や種苗、資材など次期策に向けた経費の助成が検討されている。

 春の農繁期を控え、出入国制限で受け入れのめどが立たない外国人技能実習生に代わる人手の確保も喫緊の課題だ。政府は、在留期間の満了後も帰国が難しい実習生らが継続して日本に在留できる措置を発表。農水省は、JA職員らによる支援の実現に向けて調整している。

 経済対策の規模を巡っては、同党の岸田文雄政調会長が「昨年の経済対策(事業規模26兆円)を大きく上回る経済対策を」と述べている。政府・与党は27日の見通しの2020年度予算成立後、補正予算に向けた調整に入る方針だ。
 

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