米国貿易障壁報告書 対日追加交渉に意欲 米、豚肉を問題視

 米通商代表部(USTR)は31日、2020年版の外国貿易障壁報告書を公表した。1月に発効した日米貿易協定の成果を誇示した一方、除外された米などを念頭に「全ての農産品をカバーしていない」と指摘。日本の輸入制度などを改めて問題視した。日米共同声明に盛り込まれたサービス分野を含めた追加交渉に意欲を示した。

 USTRは報告書を毎年公表している。米国産品の輸出や外国市場への展開で障壁となる貿易や投資のルールを国ごとに列挙する。公表は日米貿易協定の発効後初めて。報告書では「米国産農産品の90%超が無税か、優遇関税になる」と農業分野での成果を強調した。一方、米などが関税削減・撤廃から除外されたことに言及した。

 また、「広範囲に輸出障壁を取り除くため引き続き日本に関与していく」と共同声明に基づく追加交渉に意欲を見せた。

 日米間では今月中に「関税や他の貿易上の制約、サービス貿易、投資」などの中から交渉範囲を決める方針を示している。両政府は協議を「複数回、行っている」(茂木敏充外相)としているが、本格的な協議には至っていないもようだ。

 重要品目では、非関税障壁の輸入管理制度を中心に懸念を示した。米はミニマムアクセス(最低輸入機会=MA)で輸入された米国産米が日本国内の消費者に浸透していないなどと指摘。「世界貿易機関(WTO)ルールに照らして制度を監視する」と従来からの記述を踏襲した。

 豚肉は、これまでと同様に差額関税制度を貿易歪曲的な措置だと批判。日米協定の発効を受け「(関税は)削減されるが、撤廃はされない」と指摘し、制度を問題視する姿勢を崩していない。

 トランプ政権は対日貿易赤字の削減に強い意欲を示してきた。赤字の8割を占める自動車では、日本の車両認証制度や販売慣行が、米国のメーカーの排除や不利益につながっているとした。
 

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