初心者にも 簡単炭焼き ドラム缶窯で挑戦 炭アンバサダー田中優子さんに聞く

ドラム缶窯で焼いた竹炭を手に、笑顔を見せる田中さん(東京都八王子市で)

浄水、消臭、土壌改良に


 間伐した木や竹など里山の資源を使った「炭焼き」が、地域の資源循環を支えるとして見直されています。炭には浄水、消臭などの機能があり、土壌改良効果もあります。「炭アンバサダー」として魅力を発信する田中優子さん(38)に、初心者向けのドラム缶窯を使った竹炭作りと活用法を紹介してもらいました。
 

熱分解 炭素取り出す


 群馬県の畜産農家に生まれた田中さん。小学生時代に炭をまいて森を再生させる活動に感動し、炭の機能性を学んできました。関東で炭焼き体験を手掛け、日常生活にも炭を取り入れています。

 「炭焼きとは、窯の中で木や竹を燃やすのではなく、窯に熱を送って熱分解を起こして炭素を取り出すこと」と、田中さんが炭焼きを学んだ東京都八王子市のDAIGO(だいご)エコロジー村の炭焼き師匠・三森克人さんは解説します。

 炭焼きの窯に使うドラム缶は、容量200リットルでふたを取り外せるもので、ガソリンスタンドなどで買えます。ふたを手前にして横倒しで設置します。ふたに約24センチ四方の通風口を開け、底を抜いた一斗(18リットル)缶をたき口として取り付けます。

 ドラム缶底の地面に近い所に排煙口として直径約10センチの丸穴を開けて煙突を付けます。周りを耐火れんがや粘土で覆うと保温効果が高まり、良質の炭ができます。

 黄色くなるまで自然乾燥した竹をドラム缶に詰めてふたをして、たき口で火をたいて熱を送ります。「乾いた竹や杉の葉、新聞紙などを大量に燃やして火に勢いをつけて、まきを燃やしていく」と田中さん。煙突の出口の温度が80度になるとたき口と煙突の出口を徐々に狭め、400~700度で密閉します。竹炭は加熱開始からおよそ7時間で完成します。翌日、窯出しします。焼く前の10分の1の重さになり、一つのドラム缶から約15キロの竹炭ができます。
 

たき火と窯 15センチ離す


 材料について田中さんは、「竹は木材よりも軽くて切るのも運ぶのも簡単。子どもでも扱いやすい」と勧めます。ドラム缶窯の奥行80センチに対し、竹は長さ75センチに切ります。割って節の部分をそぎ落とすと早く乾き、隙間なく詰められます。

 ポイントは、低酸素状態で高温加熱すること。田中さんは「火に勢いが付くまでうちわであおぐが、火や酸素が窯に入ると灰になってしまう。たき火と窯の間を15センチほど空けると良い」と助言します。煙が出るので、事前に必ず近隣住民や市町村の環境担当に相談しておきましょう。

 田中さんは、竹炭を煮沸消毒して水道水に入れ、浄水に使っています。ウイスキーの割り水などに使うと、まろやかになります。きれいに焼けたものは室内に飾ると、消臭を兼ねたインテリアになります。

 

 
 

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