都会は“密” 農村に魅力 移住・就農 ネット勧誘 「在宅」で参加 セミナー人気

 新型コロナウイルスの感染拡大で新規就農者を募るイベントや移住ツアーが中止になる中、インターネットなどを通じたオンラインでの移住フェアやセミナーの開催、就農希望者の相談窓口設置といった動きが各地で広がっている。コロナ禍を契機に、都会から農村への移住に関心を持つ人が増える可能性がある。現時点で移住はできなくても、担当者らは「古里は待っていることを伝えたい」「地域の魅力を知ってもらい、関係人口につなげたい」と話す。
 
 山口県周防大島町の総務省地域力創造アドバイザーの泉谷勝敏さん(46)は5月31日、全国の自治体などとオンライン移住フェアを開く。インターネットで呼び掛けたところ、1日時点で山口県や島根県、京都府、高知県などが府県単位で参加。市町村や地域づくりのNPO法人などの参加も多く、30の自治体と団体が出展する。現在もJAも含め参加団体や自治体を広く募集している。

 移住のための予算が確保しにくい過疎地域の自治体や住民らも参加しやすいよう、出展料は無料とした。フェアでは、相談者と出展する移住担当者がパソコンやスマートフォンなどの画面上で個別に顔を合わせて相談ができる。

 移住相談はコロナ禍でも増えており、泉谷さんは「都会での暮らしに不安を感じる人が多い。今すぐに移住できなくても関係はつなぎたい。農村と都市の関係人口を増やし地域づくりを共に考えたい」と強調する。

 長野県伊那市は4月から定期的に、移住者を呼び込むオンラインセミナーを開く。これまで東京で開いていた移住セミナーを全てオンラインに切り替えた。4月は2回開き、地元農家や若手林業者をゲストに最大64人が視聴。5月は毎週開く予定だ。同市地域創造課は「自粛生活で、伊那の魅力を知ってもらう契機にしたい」と話す。

 大分県は、インターネットを活用したオンライン移住相談窓口を4月下旬に開設した。新規就農者や農業法人への就職など農林水産業への就業相談も応じる。予約制で平日は毎日受け付け、テレビ会議で県の担当者や関係者と相談できる。県は「資料や動画を画面共有しながら説明できる。気軽にできるとしてニーズがある」(おおいた創生推進課)と話す。

 富山県なども首都圏などで開いていた対面の移住相談ができないことから、オンラインの移住セミナーを企画する。

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