[新型コロナ] 中継動画で在宅せり 感染拡大対策 取引数量変化なし 大阪鶴見花き卸売市場

配信用のカメラに切り花を向けるせり人(大阪市で)

 花きの取扱量で全国2位を誇る大阪鶴見花き地方卸売市場(大阪市)で、せり人と買参人が直接対面する「対面せり」が休止となり、インターネット中継を使った「在宅せり」に4月中旬から全面的に移行している。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を受けた措置。市場関係者は「『3密』となりやすい対面せりを停止し、感染拡大を防ぐ狙いがある」と話す。

 同市場のせり場は席数が762に上り、「花きを扱うせり場としては国内最大」(開設者の大阪鶴見フラワーセンター)を誇る。同市場には2社の花き卸がおり、同じせり場で横に並んでせりを行うのが特徴。せり時には買参人ら300~400人がせり場に集まるという。

 大阪府に緊急事態宣言が発令されたことを受け、開設者の大阪鶴見フラワーセンターと、花き卸のなにわ花いちばとJF鶴見花きの3者が協議。せり場は「3密」になりやすく感染を拡大させる恐れがあるとして、「対面せり」を4月中旬から休止。市場機能を維持するために、せり取引を全面的に「在宅せり」に切り替えることを決めた。

 「在宅せり」には、なにわ花いちばのシステムを使う。せり人が商品をカメラに向けると、中継動画が配信され、それを見た買参人がネット上で競り落とせる仕組みだ。今回、同社は同システムをJF鶴見花きに開放する他、対面せりの休止期間中は買参人らの利用料を無料にしている。なにわ花いちばの奥田芳彦社長は「感染拡大防止と市場機能の維持を両立するため、最大限協力したい」と話す。

 同市場の取扱数量は1日160万本で、そのうち2割がせりにかけられる。大阪鶴見フラワーセンターによると、「在宅せり」への移行の前後で、せりでの取扱数量はほぼ変化がないという。

 奥田社長は「(在宅せりの利用者から)『早朝から市場に行かずに済む』との声もある。けがの功名ではないが、今回の対応が市場関係者の働き方改革の契機になれば」と期待を寄せる。
 

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