コロナ禍で輸入混乱 業務・加工タマネギ需要奪還めざす 皮むき機導入へ 北海道・JAきたみらい

 全国有数のタマネギ産地、北海道のJAきたみらいは、業務・加工向けの販売強化に乗り出す。新型コロナウイルス禍で中国産タマネギの輸入が停滞した際、国内では加工体制が整わず十分に供給ができなかった。そのためJAは、新型コロナに対応する緊急経済対策を活用し、タマネギの皮むき機の導入を目指す。むきタマネギの増産を進め、業務・加工需要の掘り起こしを狙う。

 中国産タマネギの年間輸入量は28万トン(2019年)。うち約7割が皮をむいた「むきタマネギ」で、主に加工や外食産業などの業務用に使われる。

 だが今年の2、3月は新型コロナ禍で中国では加工場や港湾、人の動きが制限され、輸入が滞った。2月の貿易統計(財務省)によると、中国からの輸入量は前年同月比36%減の1万6159トン。3月も同34%減の1万7306トンだった。

 日本国内では国産に切り替える動きがあったが、皮むきなど1次加工の体制が不十分で、対応に課題を残した。JAの担当者も「加工場の余力がなかったことや輸送の確保などが課題で、急な国産への切り替えの対応は難しかった」と振り返る。

 政府は新型コロナ禍に対応する経済対策で、輸入農畜産物から国産に切り替える際に必要な施設の整備や改修などにかかる費用を2分の1以内で支援する事業を立ち上げた。タマネギでは自動皮むき機などの導入で支援を受けられる。

 JAは全国のタマネギの生産量の20%、年間で約26万トンを生産する。既に2台の皮むき機を所有し1日40トン弱を処理できるが、今回の支援策を活用し、より能力の高い機械を導入、国産「むきタマネギ」の供給体制を強化する考え。

 現在の販売先であるコロッケ製造や冷凍加工などの業者への販売を増量する計画だ。JAは「国内では皮むき業者が少なく需給のバランスが合っていない。開拓の余地があり、輸入量を抑制していきたい」とし、輸入物が浸透する業務・加工需要の奪還を狙う。
 

おすすめ記事

新型コロナの新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは