「ついに緊急事態宣言解除! 純米吟醸、お1人様1杯プレゼント」

 「ついに緊急事態宣言解除! 純米吟醸、お1人様1杯プレゼント」。旧知の居酒屋店主から知らせが届いた▼「大変だったね」「またここからですよ」。短いやりとりで思いは伝わる。まだ協力金なども届いていない。客足も戻らない。「いまなら、ゆったり飲めますよ」。笑う店主。胸が詰まる。飲食店営業自粛のあおりを受けたのは、酒屋や飲んべえばかりではない▼いま、酒米農家も苦境のただ中にいる。日本酒造組合中央会によると、2月から出荷量の落ち込みが続く。3月は前年同月に比べ13%減。4月はさらに減る見込みだ。需要減などで酒米産地の減産も続く。出来秋の販路確保や相場下落を心配する産地の声を本紙も伝える▼酒蔵の経営も厳しい。「獺祭(だっさい)」で知られる「旭酒造」(山口県岩国市)の桜井博志会長は、動画投稿サイトで支援を呼び掛けた。「『山田錦』の田んぼが、いったん荒地になると元に戻らない。どうか日本酒を飲んで、田んぼを支えてほしい」。家族で、恋人と、時には1人で、「ゆっくり、適量、心を広げながら飲んでいただきたい」▼5月が母の月なら、6月は父の月だろう。父の日には日本酒を贈ろう。自分用でもいい。飲みながら田んぼが応援できる。ただ応援の度が過ぎないように、ゆっくり、適量で。
 

おすすめ記事

四季の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは