全中会長選所信表明 中西氏「組織変革し新発想」 中家氏「改革集大成へ結集」

JA全中会長選の所信説明会に臨んだ中西氏㊨と中家氏(18日、東京都千代田区で)

 JA全中は18日、次期会長に立候補したJA徳島中央会会長の中西庄次郎氏(69)と、現職でJA和歌山中央会会長の中家徹氏(70)=五十音順=の所信説明会を東京・大手町のJAビルで開いた。中西氏は、全中を変革し自己改革に地域JAの知見を生かした新発想を取り入れる必要性を強調。中家氏は、自己改革の集大成が問われる中、培った経験で組合員や組織をより結集させたいと訴えた。

 中西氏は、農業やJA経営を巡る環境が厳しい中、「全中は現状突破の旗を掲げる責務がある」と強調。「全国584JAの声を全国組織に送り込み、事業運営に反映させる」とし、自己改革の先進JAから提言や要望を受ける場を設けることを提起した。

 中家氏は、農協法5年後検討条項の期限を控え「これからの1年は自己改革や対話運動の成果が問われる集大成」と指摘。不断の自己改革や正・准組合員との関係強化、策定の議論に携わった食料・農業・農村基本計画の実現などを重要課題に挙げた。

 同計画が掲げる食料自給率の向上や中小・家族経営の支援強化は、両氏とも重視する考えを示した。実践の過程で国民の理解促進を目指す立場も共通した。

 中西氏は各界の団体が農業や食料問題について議論する「協同の輪フォーラム」を立ち上げ、国産農畜産物の愛用運動などを展開する構想を提示。「日本全体で農業を盛り上げる攻めの広報に取り組む」と述べた。

 中家氏は、産業政策に偏っていた同計画に家族経営や地域政策への支援強化を盛り込むよう働き掛けた実績を強調。「掲げた目標を前倒しで達成できるよう、政策提言の作成など徹底した取り組みを進める」とした。

 組合員の声を聞きながらJAの経営基盤強化を進める重要性でも一致した。中西氏は「営農経済事業により農業経営と組合員対策を強化しなければJAの役割を発揮できない」、中家氏は「デジタル技術の活用で業務効率化とコスト削減、事業・活動の改善を図る」などと訴えた。

 中西氏はJA組織の運営刷新を掲げ、全中についても優れた人材の積極的な登用など「新しい執行体制の確立に取り組む」とした。全国連会長の定年延長は「ゼロベースで慎重に審議する場を設ける」と述べた。

 中家氏は、新型コロナウイルス禍が過度な国際化を見直す契機になっていると指摘。国民に必要なものを自国で産出する機運が高まっているとし、「食料安全保障や地域活性化と合わせた国民運動につなげる」と述べた。

 選挙は中家氏の任期満了に伴うもの。同日から全中代議員による投票を始め、最終日の7月3日に開票し新会長を内定する。

■「全中会長選 立候補者所信」はこちらをクリックしてください。

 

 

おすすめ記事

JAの新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは