[未来人材] 21歳。牧場所有が夢 最北の村で新たな一歩 自分らしい酪農追求 北海道猿払村 吉原雅さん

酪農ヘルパーに4月から就いた吉原さん(北海道猿払村で)

 日本最北の村、北海道猿払村。酪農とホタテの村で吉原雅さん(21)は今春、酪農ヘルパーとして新たな一歩を踏み出した。高校生の頃に留学先で農業に興味を持ち、帯広市の帯広畜産大学に入学。卒業研究では「魅力的な酪農経営」についてまとめた。将来の夢は自分の牧場を持つことだ。

 吉原さんは愛知県の出身。高校の時に留学したニュージーランドのホームステイ先近くに羊農家があり、農家の暮らしがすてきだと感じたという。

 帰国後、農学部がある全国の大学から資料を取り寄せた吉原さん。入学した同大学別科は、将来農業に従事したい学生に対し畜産や酪農についての教育を2年間行う。吉原さんは「入学前は牛をゴールデンレトリバーくらいの大きさだと思っていたほど、何も知らなかった。全てが未知の世界で、すごく魅了された」と振り返る。実習を中心に基本的な搾乳や健康的な牛の作り方などを学んだ。

 本格的に酪農家を目指したきっかけは、酪農について自主的に学ぶサークル「酪農どうでしょう」に入ったこと。週に1度開く勉強会の他に、実際に酪農家に会って話を聞いたり、作業を体験させてもらったりするうちに「酪農家っていいな」という思いが強くなった。

 卒業研究では、魅力的な酪農経営について複数の酪農家にインタビューし経営の特徴をまとめ、共通して見えてきた魅力を「ゆとり、やりがい、つながり」の三つのキーワードにまとめた。例えば「ゆとり」では経済的、時間的など酪農家によって重視する「ゆとり」が違うと位置付け、「自分で決められるのが魅力」とした。

 吉原さんは「がっつり搾ってもうける人もいれば趣味を楽しむ人もいる。酪農は自分の信念に沿って自分らしい働き方ができる職業。いろいろな可能性がある」と話す。

 「もっと現場を見たい」と卒業後、酪農ヘルパーになった。現場が毎日違うため覚えるのが大変だが、仕事は楽しいという。吉原さんは「10戸の酪農家がいれば10通りのやり方があると強く感じる。自分らしい酪農を見つけたい」と笑顔を見せる。
 

農のひととき


 酪農ヘルパーになって2カ月がたち、20戸ほどの酪農家を回った。仕事は難しいが、周りの酪農ヘルパーや牧場の従業員が同い年なので、話しやすいし心強い。

 学生時代は特に教育ファームに関心があったが、多くの酪農家と接する中で、他のさまざまなスタイルにも興味を持ってきた。一方、「酪農家には他の業種にない魅力がたくさんあって、若い人にもっと広めていきたい」との思いは変わらないという。
 

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