[新型コロナ] コロナ禍 新たな販促ツール マスクを名刺代わり 銘柄米ロゴ付け“バトンリレー”

写真左上=「産地マスクバトンリレー」で、ブランド米産地が作ったこだわりのマスク。(JAしまね隠岐地区本部提供) 下=JA佐渡の「朱鷺と暮らす郷」のロゴ入りマスク(JA佐渡提供) 右=JA草津市のマスコットキャラ「あおばなちゃん」をあしらった布マスク(JA草津市提供)

 新型コロナウイルスの感染予防にマスク着用が新しい生活様式になる中、マスクで農産物や地域のPRに取り組む産地が広がっている。米の銘柄名がデザインされたマスクでブランドをPRしたり、JAのキャラクターを印刷したマスクが登場したりと、マスクが新たな“広告塔”になってきた。
 

産地つなぎ 盛り上げ


 米産地が、ブランド米をイメージした手作りマスクをバトン代わりに他の産地に贈る「産地マスクバトンリレー」が、全国の米産地に広がっている。島根県JAしまね隠岐地区本部からスタートし、北海道や福井県など既に6産地がつながった。

 バトンを受け取った産地は、次のリレー先を選び、ブランド米をPRする自作のオリジナルマスクを贈る。参加産地は、インターネット交流サイト(SNS)の投稿で「#(ハッシュタグ)産地マスクバトンリレー」と記入し、他産地のマスクとブランド米を紹介。各産地のファンにも、他産地米に興味を持ってもらう。新型コロナウイルスの影響で販促活動が制限される中、マスクを使ってSNS上で展開する狙いだ。

 同地区本部が5月上旬、ブランド米「島の香り 隠岐藻塩米」のロゴマーク入りマスクを、交流のあった北海道のJA新すながわへ2枚贈ったことがきっかけ。

 マスクは、女性部員らの手作り。ブランドイメージの紺色の生地にロゴマークを入れた。

 マスクを受け取ったJA新すながわは、営農部の職員らがJAのキャッチコピー「ゆめぴりかの里」が書かれた米粒型のワッペンを貼り付けたマスクを約50枚作った。

 職員が着ける他、取引のある道外の米販売店などに送ったという。同JA米穀課は「消費地に販売促進に行けない中、産地間でつながって産地を盛り上げようと参加した」と話す。

 これまでに、JA新すながわ産「ゆめぴりか」、JA高知県産「四万十厳選にこまる」、福井県産「いちほまれ」、新潟県のJA佐渡産「朱鷺(とき)と暮らす郷」、JA北魚沼産「『コシヒカリ』雪室貯蔵米」の産地がマスクでつながった。リレーは当面続ける予定で、参加産地を募っている。JAしまね隠岐地区本部企画総務部の広兼克彦部長は「大変な時期だからこそ産地間で連携し、新しいPR方法で米消費を盛り上げたい」と期待する。
 

柿渋・絹・・・地元色 多彩に


 各地で、地域や農作物をPRする個性豊かなご当地マスクもある。

 滋賀県のJA草津市女性部は同JAのマスコットキャラ「あおばなちゃん」を付けたマスクを50枚手作りし、市に寄贈した。今後、給食センターなどに配る。あおばなは友禅染の下絵に使われるが、近年は栽培農家も減っている。松浦マキ江部長が「一日も早くあおばなを楽しむ余裕のある日常が戻ってほしい」と願っている。

 肌着や寝具などの柿渋商品を展開する「ビッググロウス」(鳥取市)では、柿渋染めオーガニック綿マスク(1600円、税別)で、地元の柿をPRする。原料は同県八頭町から柿「西条」を調達。森田祐加代表は「減っていく柿農家を支えることにつながればうれしい」と見据える。

 養蚕が盛んな群馬県桐生市にある下山縫製の絹100%の「オールシルクマスク」(1980円)も、昨年の発売から累計5000枚以上が売れたヒット商品だ。同社の下山湧司会長は「養蚕農家との付き合いの中で、朝晩なく生き物を育てる苦労を感じながら作った。その思いが伝われば」と話す。

 この他、金沢市の「和菓子村上」が5月から販売する加賀友禅デザインのマスク(1980円)は生地、ゴムひもの産地から染色、縫製に至るまでオール“石川県産”。2カ月足らずで5000枚以上を売り上げた。同社の荒井祐輔製造部長は「石川を応援する意味で土地の素材にこだわった」と説明する。

 北海道別海町の料理店が、地域の基幹産業である酪農をPRしようと、ホルスタイン柄のマスクを販売。山口県萩市では、主婦らが特産スイカを応援しようとスイカ柄のマスクを制作し、PRしている。

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