輸出額 前年上回る 農産物5月 業務用低迷続く

 5月の農林水産物・食品の輸出額が5カ月ぶりに前年を上回ったことが26日、分かった。前年同月比3%増の671億円。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、海外でも家庭用需要が高まり、米や青果物などが前年同月より増えた。一方、牛肉など業務用需要が高い品目では、低迷が続いている。

 財務省が同日公表した貿易統計を基に、日本農業新聞が調べた。新型コロナ禍で、4月までは3カ月連続で前年から1割減と大きく落ち込んでいたが、5月はプラスに転じた。

 品目別に見ると、牛肉は30%減の13億円。減少幅は4月より縮小したが、日本同様に外食などの落ち込みが大きい。流通業者は、「徐々に回復に向かっているが、完全に戻るには時間がかかる」と指摘する。日本酒も34%減の12億円だった。

 一方、好調なのは米で、55%増の5億円。香港や台湾など主要輸出先で軒並み増えた。大手米卸は「国内と同様に家庭用需要が高まり、シンガポールでは銘柄米などにも需要が広がった」と話す。

 青果物はリンゴが12%増の2億円。青森県は「国内と同様に、家庭用需要が支え、小売りは順調」と話す。イチゴ、サツマイモも増えた。この他、育児用ミルクなど粉乳が20%増の13億円と大きく伸びた。品質面で日本産の評価が高まり、ベトナム向けが伸びている。

 1~5月の輸出額は、前年同期7%減の3363億円。政府は、新型コロナ禍による需要の変化を踏まえた商品開発や施設整備を進める方針だ。

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