米卸の販売14%減 5月 業務低迷、家庭も反動減

 2019年産米の商戦が終盤に入り、米卸の販売が厳しさを増している。農水省が公表した5月の米卸の販売数量は前年同月から14%減り、4月より減少幅が拡大した。消費低迷に新型コロナウイルス禍が追い打ちをかけている。6月は家庭用需要を中心に回復傾向にあるが、業務筋の苦戦は長期化する様相で、楽観できない見通しだ。

 年間玄米仕入れ量5万トン以上の販売業者を対象にした調査。前年同月と比べた5月の販売数量は小売り向けが5%減、中食・外食向けが24%減で、全体では14%減った。前年を下回るのは2カ月連続で、4月(6%減)より減少幅が拡大した。大手卸は「5月は業務用の落ち込みがピークだったことに加え、3月にスーパーで買いだめした米が家庭で5月にかけて消費され、その間の購入が減った」と話す。

 販売の低迷は新型コロナ禍以前から続く。2月に家庭用需要が高まるまで、9月の出来秋以降、5カ月連続で卸の販売数量は前年割れしていた。

 販売鈍化で民間在庫は積み上がっており、同省公表の5月末の在庫量は前年同月から10%(16万トン)増の177万トン。4月よりも前年からの増加幅が拡大。19年産の主食用米生産量は前年から7万トン減ったが、消費の低迷で出来秋から前年を上回る状況が続く。産地段階は8%増の137万トン。卸段階は14%増の40万トンで、14年以降最も多い。

 6月は家庭用需要を中心に回復傾向にある。スーパーなどが特売を再開する動きもあり、大手卸は「底は脱した」とみる。ただ業務需要は、飲食店の席数の縮小などで「しばらく戻らない」(首都圏の卸)との観測がある。
 

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