日英 月内合意めざす 新協定 日本は農産物枠認めず

 日英両政府は、交渉中の新たな貿易協定について、7月末までの大筋合意を目指す方針だ。日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)の関税率が適用されなくなる来年1月までの発効に向け、両国の国内手続きも踏まえて早期の合意が必要との意見で一致。交渉が加速しているもようだ。日本は農産物の輸入枠は設定しない方針で交渉に臨んでいる。

 英国は1月にEUを離脱。現在は、日欧EPAの関税率などが引き続き適用される「移行期間」だが、年末に期限を迎える。協定交渉を巡り英国のグラハム・ゼベディー首席交渉官は2日のウェブ講演で「両国は共に今月末までの大筋合意を目指している」と表明。日本の松浦博司首席交渉官も6月、英紙フィナンシャル・タイムズのインタビューで「7月末までに交渉をまとめなければならない」と述べている。

 交渉は6月9日に始まった。農産物では、日欧EPAでEUからの輸入枠を設けている品目の扱いが焦点。離脱した英国向けに輸入枠を新設すると、日欧EPAで約束した数量を超えることになるためだ。日本政府は、こうした品目で枠を設けない方針だ。

 日本産自動車の対英輸出関税の撤廃、金融サービスの優遇措置なども焦点になる。自動車は日欧EPAで最終的な撤廃を約束しており、日英協定でも「できる限りの撤廃期間の前倒し」(梶山弘志経済産業相)を求める声がある。

 ただ、日本政府内では「野心的になり過ぎないことが重要だ」(交渉筋)と、早期合意を優先するべきだとの声が強い。年明けに発効するには、日本は秋の臨時国会で協定を承認する必要がある。そこまでに協定を確定させて署名するには、「夏には合意しないといけない」(同)からだ。
 

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