二宮尊徳の教えを思う。「政事は豆腐の箱の如し。箱ゆがめば豆腐ゆがむ」(報徳教林)

 二宮尊徳の教えを思う。「政事は豆腐の箱の如し。箱ゆがめば豆腐ゆがむ」(報徳教林)。政治がゆがめば、国民の生活も乱れるということだろう▼44年前のきょう、ロッキード事件で田中角栄元首相が逮捕された。日中国交正常化や農村振興という大きな業績を残しながら、国民は狂乱物価に泣いた。「庶民の物量への欲望を最大限に充足させる構想」(保阪正康著『近現代史からの警告』)だった日本列島改造論は、土地の値上がりを招き、金権政治がはびこった▼「政治とカネ」は不可分なのか。未公開株をばらまいたリクルート事件の反省で始まった政治改革は、小選挙区制度の導入へ。国民は政権交代のある2大政党制に期待したが、誕生した民主党政権があえなく瓦解(がかい)。忖度(そんたく)と格差が渦巻く「一強政治」に行き着いた▼そして金で票を買う政治は今も。河井克行前法相と妻で参院議員の案里氏が、買収の公選法違反の疑いで逮捕された。国会議員夫妻の同時逮捕は前代未聞で、政治への信頼を揺るがす。案里容疑者の擁立を主導し、克行容疑者を法相に任命した安倍晋三首相の責任は重い。森友・加計問題、桜を見る会問題も、突き詰めればカネが絡む▼改めて政治を考えたい。ゆがんだ「豆腐箱」を直せるのは、意識ある有権者なのだから。 
 

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