米卸の販売底脱す 6月は家庭用4%増と堅調

 新型コロナウイルス禍で落ち込んでいた業務用向けの米販売が底を脱した。農水省が28日公表した米卸の6月の中食・外食向けの販売数量は前年同月から11%減で、落ち込み幅は前月の半分に縮小した。販売量が多い家庭用の小売り向けは4%増と堅調に推移。ただ、感染者数が再び増えている地域もあり、今後の消費動向に不透明さがある。

 年間の玄米仕入れ量5万トン以上の販売業者が対象の調査で、6月の販売数量全体では前年同月比3%減。前年を下回るのは3カ月連続だが、5月と比べて落ち込みは改善した。緊急事態宣言の解除で中・外食向けが回復に向かったことに加え、買いだめによる反動減で5月に前年割れしていた小売り向けの販売がプラスに転じた。6月以降は特売も再開され、大手卸は「業務用の落ち込み分を家庭用販売でカバーしている」と話す。

 一方、「7月以降の感染再拡大で、事業者給食や都市部のコンビニ需要が落ち込む可能性がある」(首都圏の米卸)との見方がある。内食化の揺り戻しも注視される。

 米穀機構が公表した6月の米消費動向調査でも業務需要は回復傾向にあり、内食志向は引き続き高い。1人1カ月当たりの米消費量は4807グラムで4%増えた。うち7割弱を占める家庭内は3308グラムで6%増と、6カ月連続で前年を上回った。中食は969グラムで12%増。外食は531グラムで15%減となり、5月と比べて減少幅が半減した。

 家庭で消費が増えている一方で、在庫も多い。1世帯当たりの6月末の家庭内在庫は6・6キロで、過去5年で最も多く、今後の購買に影響する可能性がある。
 

おすすめ記事

経済の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは