夜市開始 輸送改善、商圏拡大へ 大阪鶴見花き市場

配信用カメラに切り花を向けるせり人(30日、大阪市鶴見区で)

 大阪市の大阪鶴見花き地方卸売市場は30日、開始時間を、早朝から夜に変更して初めてとなるインターネットを使って行う「在宅せり」を開いた。同市場は「イブニング・クロック・オークション」と名付け、せり開始時間を月、水、金曜の午前6時30分から日、火、木曜の午後7時(鉢物は月、金曜午後6時)に行う。販売先の拡大による相場の安定や買参人の労務環境の改善、市場の経費削減などが狙い。

 同市場は4月中旬から新型コロナウイルス感染拡大防止のため、せり人と買参人が直接対面する対面せりからインターネット中継を使った在宅せりに移行。早朝に行われた前市の買参人の参加数は約200人だったが、この日は415人。入荷量4万1200ケースのうち、在宅せり開始前の午後5時時点の到着率は約70%(準備期間の前市は約30%)だった。

 同市場の花卸、なにわ花いちばの奥田芳彦社長は「夜に在宅せりを行い、買参人は翌朝商品を受け取る流れになることで時間的余裕ができ、遠方から足を伸ばしやすくなり商圏が広がる契機になる。市場は朝、夜の分荷作業が夜だけで済み経費削減にもなる」と話す。

 時間変更に対し、JA全農ふくれんの佐々木紀史園芸部次長は「生産者はこれまでよりほぼ1日早く出荷することになり、パートの勤務時間などサイクルを変えるのが大変だった。一方、販売先のターゲットが広がることで、相場が安定するのを期待している」という。同市場内の仲卸、阪神トレーディングの中井研さん(52)は「地方の顧客が増えることを期待しているが、卸にはその分、輸送面の強化をお願いしたい」と述べた。

 同市場は今後、せり開始までに到着しなかった商品はせり時に文字データのみ表記しているところを当日の写真を表示したり、買いそびれを防ぐ予約機能を追加するなど、1年以内をめどにさらに使いやすくなるよう在宅せりのシステム改良を予定している。
 

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