[未来人材] 34歳。JA職員からピーマン農家へ 余暇楽しめる業種に 岩手県北上市 高橋彬光さん

ピーマンの誘引をする高橋さん(岩手県北上市で)

 岩手県北上市の高橋彬光さん(34)は、JAの青年部活動への関わりがきっかけとなり、JAいわて花巻の職員からピーマン農家として独立した。野菜栽培の傍ら、管内で盛んな青年部活動や余暇にも汗を流す。目指すのは、若い人が農業に興味を持ってもらえるような農作業と余暇のバランスが取れた農業だ。

 高橋さんは大学卒業後、JAいわて花巻に入組し、営農指導とともに青年部の事務局を長く担当。管内では青年部活動が盛んなこともあり、小学生との田植え体験やイベントへの出展などで地域を盛り上げてきた。

 同年代の青年部員と一緒に活動する中で「自分の作った農作物に自信を持ち、積極的に農作物を売り込んでいる姿がかっこ良く見えた」。次第に自分も実際に農作物を作り、売り込んでみたいという思いが強くなり、独立を決意。「農家になる」と青年部の仲間に話したら、相当驚かれたという。

 2018年に退職後は1年間、北上市内の農家で栽培経験を積んだ。その後、産地パワーアップ事業を活用してハウス4棟、20アールを整備できたこともあり、今年4月からようやくピーマンの栽培を始めた。

 高橋さんは仕事と余暇を両立できるめりはりの利いた農業を目標に掲げる。休日には青年部の活動が入ることが多いことに加え、青年部活動で同世代と長く関わる中で余暇も充分楽しみたいという若い人が増えていると感じたからだ。

 「農業は休みがないというイメージを変えていきたい」

 だが、実際に始めてみると想定外の連続だった。収穫期で忙しい6月には長雨でハウス内に水が滞留。収穫と排水対策に追われるうちに、整枝・誘引作業が間に合わなくなり、急きょパート従業員を増やすなどの対応に追われた。そのため、来年以降は定植時期や整枝を調整することで作業の平準化を図る。

 来年は近隣の農家から引き継いでリーフレタスの栽培も始める。将来的な法人化も視野に入れており、農機具の操作などを任せることのできる人材の確保と育成を進めていく。そして「一人でも多く、農業をやる仲間を増やしていきたい」と意欲を燃やしている。
 

農のひととき


 高橋さんが住む北上市和賀町は日本海と太平洋のほぼ中間。休みには各地へ出掛け、海釣りに精を出す。さらには地元小学校のサッカーコーチも引き受けることも多いが、今年はコロナ禍で思うように動けないことが歯がゆい。

 就農してからは自分で時間をコントロールできるようになった。作業が重なる時期は大変だが、「頑張った分成果が出るため、やりがいがある」と話す。
 

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