新型コロナで自治体要請 外食大手の営業再び縮小 経営さらに打撃

 新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、大手外食チェーンは営業自粛や時間短縮を再開する。1日の宮崎県などを皮切りに、東京都、大阪府の要請に応じる。ただ、5月下旬までの緊急事態宣言で大半が赤字に転落している。再び営業縮小が広がれば、経営への一層の打撃は必至で、農畜産物の業務需要にも影響を及ぼしそうだ。

 居酒屋チェーン大手のコロワイドは「自治体の要請には基本的に応じる」として、時短を再開する方針を明らかにした。回転ずし大手のくら寿司(ずし)、ファストフードの日本KFCホールディングスも同様の方針を固めた。ワタミなど他社も同調する見通しだ。

 牛丼チェーン大手のすき家ホールディングスは1~16日、宮崎県全14店舗で店内飲食を午後8時までとし、全時間帯で酒類提供を休止する。都内は3~31日、酒類提供を休止するが、24時間営業は続ける。吉野家ホールディングスは都内で同様の対応を行う。いずれも自治体の要請に応えつつ、営業時間は確保して売上高を少しでも維持しようとしている。

 外食業界は緊急事態宣言期間中の4、5月の売上高が過去最大級の減少となった。居酒屋業態の約9割減を筆頭に壊滅的な打撃を受け、居酒屋やファミリーレストラン、牛丼チェーンは不採算店の閉店に追い込まれた。通常営業を再開した6月から回復基調に戻り始めた矢先に、7月中旬の感染再拡大で客足は鈍り始めており、8月の休業や時短で売上高が再び減少に転じる恐れがある。

 宮崎県と東京都は全域が要請対象だが、大阪府は大阪市の一部繁華街だけと、「自治体ごとに期間が異なり、対応に手間取っている」(ファストフード大手)のも負担だ。また、愛知県が名古屋市の繁華街で休業や時短要請を行う見通し。時短要請はしないものの独自の緊急事態宣言を発令した沖縄県や岐阜県の他、京都府、千葉県は大人数での会食自粛を住民に求めており、外食業界への再打撃は避けられない。

 このため、企業によっては要請に応じず、通常営業を続けるところも出るとみられる。都内を中心にカフェやレストランを展開する「グローバルダイニング」は2020年12月期の中間決算で売上高は前年同期比47・6%減、純損失は9億円の赤字だった。7月31日の決算会見で、長谷川耕造社長は「東京都の要請は受けないつもりだ。飲食業界では多くの店が閉まっていて、経済への影響の方が深刻だ」と述べた。
 

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