“眼鏡”に予測表示 ブドウ粒数AIが判断 山梨大が開発

表示される粒数予測のイメージ(山梨大学提供)

 

スマートグラスを使ったブドウの摘粒作業(山梨大学提供)
 山梨大学などは、ブドウの摘粒時の粒数を測定する人工知能(AI)技術を開発した。カメラ付きの眼鏡型端末「スマートグラス」を使えば自動で粒数が表示され、手を止めずにスムーズに摘粒できるようになる。経験が浅い人でも作業でき、周辺に他のブドウが写り込んでも一番手前の房だけを認識する。

 山梨県内の農業生産法人と共同で開発した。ブドウの摘粒は房作りで重要な作業。肥大が進むとはさみを入れた時に果実を傷める恐れがあるため、作業適期が約2週間の短期間に集中する。人手は必要だが、適正な粒数は「ピオーネ」は32粒、「巨峰」は35~40粒と品種で異なるため、経験が浅い人には難しい。

 山梨大学は「深層学習」という方式で、AIに摘粒時のブドウの写真を学習させた。AIが房の構造を把握し、写真に写っていない反対側も含めて粒数を推定する。

 予測の数値は「46~48」などと、3粒ほどの幅を持たせた。同大学工学部の茅暁陽教授は「切り過ぎた粒は取り戻せないため、やや多めに数値を出すようにしている」と説明する。スマホで撮影した写真を使った2019年の試験では、95%の精度で判定できた。今後はスマートグラスの映像(動画)で精度を高めていく。

 20年度から国のスマート農業実証プロジェクトの一環で研究を進める。次世代の移動通信システム「5G」を活用して、端末とサーバーとの通信速度を速め、判定までの時間も短縮する。21年夏までの実用化を目指している。

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