地元ぐるみで対策 家畜伝染病 侵入防げ 行政などと協議会 熊本・JA菊池

動力噴霧器を使って消毒液の散布を試すJA職員(熊本県菊池市で)

消毒機材 300戸設置へ


 熊本県のJA菊池は、地域一体で家畜伝染病の防疫強化に乗り出す。畜産農家・酪農家の農場約300戸に、動力噴霧器や消毒槽などを設置。農場への口蹄疫(こうていえき)や豚熱の侵入を防ぐ。初年度の事業費は1億7200万円。農家負担や行政の助成金に加え、JAやJAグループ熊本も拠出する。JAは農家や行政、関係団体と連携し、実効性を高める。

 JAの畜産・酪農分野の販売高は235億円で、西日本有数の規模がある。万が一、家畜伝染病が発生した場合の影響は大きい。アジアでの口蹄疫やアフリカ豚熱、国内の豚熱発生などで、JA管内でも伝染病侵入のリスクが高まっているとみて、取り組みに着手。国も7月に家畜伝染病予防法を改正するなど、防疫強化の動きを強めている。

 19日、JAが事務局となり、設備導入などの事業を担う「菊池地域家畜防疫対策連絡協議会」を設立した。会員はJA生産部会の農家(和牛繁殖、肥育、養豚、酪農)とJA。JA熊本経済連や城北家畜保健衛生所、菊池市なども賛助会員やアドバイザーに名を連ねる。JAを中心に関係者が連携して、防疫に必要な情報の収集や発信をしていく。

 具体的には、農家アンケートを通じてどんな防疫設備が必要かを把握。実情を踏まえ、11月から来年2月にかけて300台、消毒液をまく動力噴霧器や消毒槽、消毒ゲートを各農場に設置する。

 協議会の会長を務めるJA菊池の三角修組合長は、2年前から事業の必要性を農家や関係団体に訴えてきた。「(家畜伝染病で)牛や豚を処分する事態を避けなくてはならない」と言い、「防疫を強化することが、農家やJAの事業継続計画(BCP)の実現につながる」と強調する。

おすすめ記事

JAの新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは