JA全中 中家会長 インタビュー 基盤強化へ対話を 「国消国産」促進に意欲

JA全中 中家会長

 2期目を20日に迎えたJA全中の中家徹会長は、日本農業新聞のインタビューに応じた。JA経営基盤の確立・強化を重要課題の一つに挙げ、対話運動が成否の鍵を握ると強調。組合員との議論や解決策の検討は組織基盤も強くすると訴えた。国内で消費する食料などを自給する「国消国産」への理解促進にも意欲を示した。

 ──全組合員調査を終えました。今後の対話運動をどう考えますか。

 これだけの方々と膝を交えて話ができた価値は大きい。特に今後は、JAの経営基盤の確立・強化が喫緊の課題。その時に最も重要なのが対話だ。組合員の理解なくして改革はできない。

 多くのJAでは、信用・共済事業の収益で経済事業の赤字を埋める事業モデルがあった。これを抜本的に変えなければならない事態になっている。販売手数料の見直しなどは効果がすぐに表れるが、組合員の所得にも影響してくる。JAの現状と課題を知ってもらい、共に考え解決策を見いだすことが大事だ。

 組合員に「私たちも考えるよ」「お互いやろう」という気持ちになってもらえれば、それが今後のJAの発展の原点になる。大変だが、今汗をかくことで必ず素晴らしい組織になる。改めて対話運動を提唱していきたい。

 ──新型コロナウイルス禍の中で、食料安全保障をどう考えますか。

 国内で消費するものは国内で産出する「国消国産」はコロナ禍の教訓であり、食料安全保障にもつながる考えだ。マスク不足が問題になったが、最も重要な食料は当然国内で産出すべきだ。外国の輸出規制が現実的になっている中、国消国産を訴え、国民に危機感を持ってもらいたい。

 そのために引き続き、行政や経済団体などと連携し情報発信をしていく。全中だけでなく全国のJAにも広報マンとなっていただき、世論を喚起することが重要だ。国の食料・農業・農村基本計画にも、国産農畜産物の消費に向けた国民運動が盛り込まれた。時間はかかるが、何年も繰り返し言い続けていくということだと思う。

 農村という面では、「3密」回避に向けた東京一極集中の是正や人口分散に関心が集まっている。「半農半X」のように、テレワークの一方で農業を営む例も出てくるのではないか。専業農家以外に、こうした多様な担い手がトータルとして生産基盤を強化すべきだ。

 ──准組合員の事業利用規制問題にどう対応しますか。

 各JAが准組合員をどう位置付け、運営にどう参加・参画してもらうかが課題だ。准組合員にも「おらがJA」という意識になってもらうことが、規制を回避する大きな力になるだろう。この1年間は重要だ。JAは地域のライフラインを守っており、こうした役割も評価される必要がある。(聞き手・石川知世)

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