[新型コロナ] 担い手農家の景況見通し コロナ不安 10年で最悪

 日本政策金融公庫(日本公庫)は、担い手農業者への農業景況調査結果をまとめた。農業経営が前年より「良くなる」という回答から「悪くなる」という回答を差し引いた指数(景況DI)の2020年通年見通しはマイナス42となり、過去10年で最悪となった。新型コロナウイルスで需要の減退が続き、今後収穫期を迎える稲作や畑作でも悪影響を強く懸念しているためとみられる。

 調査は7月に融資先の担い手農業者に行った。5464件の回答があり回収率は30%。

 コロナ禍が直撃した20年上半期実績の農業景況DIはマイナス25・9。19年実績と比べて大幅に悪化した。特に消費減で相場が下がった茶や果樹、施設花き、肉用牛は前年実績に比べて30ポイント以上落ち込んだ。

 同時に行ったコロナ禍の影響を調べる調査では「売上高に悪影響がある」とした回答は49・5%だった。

 通年の景況DI見通しでは、稲作や畑作、果樹でさらに悪化する結果となった。日本公庫は「既に悪影響が出ている品目に加え、これから収穫を迎えるものも今後需要が低迷するという厳しい見方をしている」(情報企画部)とみる。米は今後の需給緩和の懸念もあるとみられる。

 唯一、景況DI見通しがプラスになったのが養豚だ。需要は伸びており、コロナ禍の影響を聞く調査では、養豚経営の33・2%が「プラスの影響が出ている」と回答した。

 厳しい環境ながら、設備投資意欲は引き続き盛んだ。今年設備投資を実施・予定している担い手の比率は57・3%で、過去10年で最高となった。特に稲作、畑作では6割を超え、公庫は「コロナ禍でも、規模拡大の勢いが止まっていない」(同)とみる。
 

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