高刈り50センチ再生二期作 栄養温存、10アール1・4トン収穫 加工用米に活用 農研機構

刈り取り高50センチで1回目の収穫をした直後の多収系統(左)。茎葉や栄養分を残して再生させ2回目の収穫を行う(農研機構・九州沖縄農業研究センター提供)

 農研機構は8日、水稲を8月下旬に高刈りで収穫し、11月上・中旬にもう一度収穫する“再生二期作”で、10アール収量約1・4トンを達成したと発表した。1回目の刈り取り高を高くし、茎葉や栄養分を温存する。温暖な地域で、加工用米をはじめ低コスト生産などへの活用を見込む。

 福岡県筑後市にある九州沖縄農業研究センター内の水田で実施した2017、18の2年間の試験結果をまとめた。品種は多収品種の「北陸193号」と「べこあおば」を交配した多収系統を栽培した。

 梅雨明けが早く、日射量が多かった18年には精玄米収量で10アール1・44トンを達成した。同年3月中旬に播種(はしゅ)し、4月中旬に移植。出穂からの積算温度が1200度に達した8月下旬に収穫した。

 通常の方法と大きく違うのは、刈り取り高だ。50センチと通常より大幅に高く設定。2作目に向けて茎葉や栄養分を残し、落水せずひこばえを生育した。2回目の収穫は11月上・中旬にした。

 2年間の平均収量は同1・36トンとなった。

 同センターによると、50センチの刈り取り高を設定できる汎用(はんよう)コンバインは一部に限られるため、最低限の刈り取り高の検討や、コンバインの改良は今後の課題という。

 加工用米などで、この栽培方法に適した品種や施肥技術も検討していく。

 水田栽培研究グループの中野洋グループ長は「ここまで収量が上がると思わなかった。今後も気温の上昇が続くとみられるため、増収や適地の拡大が考えられる」と指摘している。

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