米需給安定へ計画販売 20万トン来秋以降に JAグループ

 JAグループは10日、米の需給安定に向けて2020年産を例年より長い期間かけた計画的な販売に、全国で取り組むことを明らかにした。国の事業を活用して20万トンを翌秋以降に販売。新型コロナウイルス禍で米の需要が急減して需給緩和の懸念が強まる中、売り急いで米価が大幅下落することを避ける。今年10月末までに産地ごとの計画を策定する。
 
 JAグループが全国規模で過剰米の対応に動くのは、米価が大幅に下落した13、14年産以来。今年は新型コロナで需要減少が急速に進んだ一方、全国的に主食用米の作付けを十分減らせていないことへの危機感がある。

 20年産で生産者に支払われる概算金は前年から60キロ当たり数百円から1000円程度の下げ幅が中心だ。だが商系業者間のスポット取引価格は一部でそれ以上に大きな下げ幅となっている。全体相場が安い市中の米に引きずられると、稲作経営への打撃となる。米卸からも「市場に対し需給改善に向けたアナウンスが必要」との声がある。

 JAグループは産地の売り急ぎを避けるため、国の米穀周年供給・需要拡大支援事業を活用した計画販売に乗り出す。20年産米20万トンを、来年11月以降に販売するため、今年10月末までに産地ごとの計画を策定。販売長期化で増大する保管費用などに同事業の助成を充てる。

 20年産を長期計画販売する一方、21年産は主食用米の作付け抑制や飼料用米などへの転換がより必要になる。JA全農は「米の大幅な値下がりを防ぐため、計画販売に向けて売り先確保を進める」(米穀部)と強調する。

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