自民新総裁に菅氏 岸田、石破氏を圧倒 規制改革、強い意欲

総裁に選ばれ、支援議員らに手を振る菅氏(14日、東京都港区で)

 自民党総裁選は14日、東京都内のホテルで開かれた両院議員総会で投開票され、菅義偉官房長官(71)が岸田文雄政調会長(63)と石破茂元幹事長(63)に圧勝し、第26代総裁に選出された。菅氏は総裁選出後の記者会見で「高校まで秋田で育ち、農家の長男坊だ」と地方重視の姿勢を強調。「役所の縦割り、既得権益、前例主義を打倒して、規制改革をしっかり進めていきたい」として、デジタル庁の創設など規制改革への強い意欲を示した。

 菅氏は16日召集の臨時国会で安倍晋三首相の後継の第99代首相に指名され、新内閣を発足させる。総裁の任期は安倍首相の残り任期の2021年9月末。官房長官として支えた7年8カ月の安倍政権の継承を強調する一方で、総裁選を通じて見えにくかった独自色を農政でも打ち出すかどうかは、農相ら閣僚人事が試金石となる。

 菅氏は総裁選で、官房長官として主導したインバウンド(訪日外国人)や農産物輸出の拡大を地方活性化策としてアピールした。会見では「こうしたことが浸透してきている」と述べ、圧勝の要因に挙げた。

 

 人事にも改革姿勢を反映する方針。菅氏は党役員・閣僚人事に着手し、15日に幹事長ら党四役を決める。総裁選で菅氏優位の流れを作った二階俊博幹事長、森山裕国対委員長は続投で調整する。菅氏は会見で、閣僚らの選定基準に「改革意欲のある人、改革に理解を示す人を中心に人事を進めていきたい」と述べた。

 衆院解散・総選挙の時期については、新型コロナウイルスの収束、経済の回復が最優先だと指摘。専門家の意見を踏まえた感染状況が一つの判断基準だとした上で、「(感染が)完全に下火になってからでなければなかなか難しい」との認識を示した。

 総裁選は国会議員票394、地方票141の計535票で争った。投票総数534のうち、菅氏は377票を獲得。派閥に所属していない菅氏の総裁選出は異例だが、党内7派閥のうち5派の支持を集め、国会議員288票、地方票でも89と圧倒した。

 2位は岸田氏で89票。石破氏は68票で最下位に沈んだ。両氏は自派閥以外の支持獲得に苦戦する中、地方票の上積みを目指したが、菅氏の独走を許した。1年後には総裁選が再び行われるが、今後、総裁候補としての存在感にも影響する可能性がある。

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