センサー活躍果実盗難ゼロ 導入園以外も被害減 効果は上々 山梨・JA南アルプス市

「シャインマスカット」の園地に設置した盗難抑止センサーを調整するJA職員(山梨県南アルプス市で)

 JA南アルプス市はサクランボやブドウなど特産品の盗難被害を減らそうと、果樹盗難抑止システムを全国に先駆けて2018年に導入した。設置園での盗難被害は、導入後2年以上たった現在まで1件も報告されておらず、上々の成果を上げている。

 同システムは、園地に赤外線センサー機器を設置し、センサーが侵入者を感知すると警告音と赤色灯で警告、園主にメールが届く仕組みだ。JAが購入し、1台月額1万5000円で組合員に貸し出している。

 運用前には、毎年JA管内で50件前後の盗難被害が発生し、一度に大量に盗難される事例も多かった。運用後は盗難件数が最も多かった時期と比較して70%以上減って、一度に盗まれる量も少なくなるなど、地域全体の防犯にも威力を発揮している。

 成果を受けて地域でのシステムの認知度も高まり、設置を希望する組合員が年々増えている。高級ブドウ「シャインマスカット」の出荷最盛期を迎えたが、JAが保有する機器だけでは足りずに、デモンストレーション機まで貸し出している状況だ。

 20年度にJAに報告のあった盗難被害件数10件のうち、同品種の被害は7件(いずれも同システム未設置園)。JAでは今後も利用者の増加傾向が続けば、機器の増設や広い園地を1台でカバーできる機械の導入を検討する考えだ。

 JA営農指導部の手塚英男次長は「1年かけて大切に育てた果実を盗まれたという話を聞くと、心が痛む。少しでも被害が減ることを目標に、盗難抑止システムの運用を続けていきたい」と話す。
 

警察と連携し 夜間パトロール 長野・JA中野市ぶどう部会


 JA中野市ぶどう部会は、頻発する農産物の盗難を防ぐため、中野警察署と協力して管内果樹園地の夜間パトロールを行った。

 

園地をパトロールする参加者(長野県中野市で)
 部会役員、JA関係者、警察署員ら20人以上がJA営農センターに集まり、今年の被害状況を確認。数班に分かれて毎年被害が発生する場所や、今年被害のあった場所を中心に、JAと警察の車両で巡回した。

 部会とJAは例年、収穫期にパトロールを行い、農産物盗難防止に努めている。今年は管内で被害が頻発したことを受け、さらに警戒を強化。警察署へ巡回を増やしてもらうよう要請する他、園地用の防犯カメラを組合員価格で販売するなど、対策を進めていく。
 

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