[10月2日 直売所の日] 通販好調 新鮮野菜どこへでも レシピ同封、個別対応で “らしさ”演出

カラフルな野菜など10種類を詰め、野菜ソムリエのレシピを添えるJAグリーン近江きてか~なの野菜BOX(滋賀県近江八幡市で)

 全国どこからでも直売所の新鮮野菜が購入できるネット通販が好調だ。農家が朝出荷した野菜から店長が選りすぐりの10種類前後を詰め合わせて発送する。新型コロナウイルスの影響で需要が高まり、新規参入や定期便を始めるJAもある。

 滋賀県JAグリーン近江は、「野菜ソムリエが選ぶ野菜BOX」3240円が人気。販売は4~8月に600ケースを超えた。一時は1日40件の注文が続き、予約だけとした。漬物など加工品も入れ、手書きの保存法や感謝のコメントを添える。「定期便を始める固定客にもつながった」と、野菜ソムリエの姫野昭祐さんは話す。

 岩手県のJA江刺は7月から取り組む。江刺ふるさと市場の「店長おまかせ野菜セット」は、10~12種類の野菜と店頭精米した「江刺金札米」(900グラム)などが入って4900円。

 「コロナ禍で外出を控える消費者ニーズを見込んで始めた」と佐藤健店長は話す。生産者名が入った袋、農家のお薦めレシピで直売所の雰囲気を出す。JAのネットショップで扱い、週平均10件の注文がある。

 直販課を新設しネット対応を強化する岐阜県JAめぐみのは5月に本格参入した。とれったひろば関店に朝出荷された中から8品以上を詰め、2980円で販売する。

 直販課の丹羽茂嘉次長は「ネットとはいえ会話に努め、メールで客の要望に応えている」と、直売所らしさを心掛ける。JA全農の通販サイトJAタウンを活用。購入者からは「少量で品数が多くよかった」「地域の紹介冊子もあり興味深く読んだ」と反響は上々だ。

 JAでは先発組の熊本県JAたまなは、2011年に参入した。直売所にある野菜の他に、地元の加工食品を隙間に加えたり、野菜の入れ替え希望に応じたりする“御用聞き”スタイルで顧客をつかんできた。「JAの看板を背負っており、信頼できる商品を選ぶのが重要」(同JA)とアドバイスする。

 消費動向に詳しいニッセイ基礎研究所の久我尚子主任研究員は「コロナ禍によって生鮮食品のネット販売が増えた」と指摘。子育て世代の6割は共働き。買い物を控え、家にいる時間が多くなり食事を充実したい思いが強まったと分析する。

おすすめ記事

経済の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは