田園回帰へ本格議論 「半農半X」など支援 農水省検討会

 農水省は13日、新しい農村政策の在り方検討会(座長=小田切徳美明治大学教授)を開き、「半農半X」など、農業とさまざまな仕事を組み合わせた農村での暮らしの実現・支援に向けた検討を本格的に始めた。同省は、小規模経営の参入や農業所得の安定・向上と、「X」となる農村資源を生かした新たな事業の展開を両面から支援する必要性を提示した。

 新型コロナウイルス禍で機運が高まる田園回帰の受け皿として、本格的な営農に限らず、多様な形で農業に関わることができる環境の整備を目指す。検討結果は3月までに取りまとめる。

 検討会で同省は、専業・大規模経営だけでなく「小規模にも光を当てていきたい」(農村計画課)と提起。中山間地域などでも安定した農業所得が確保できるよう、水稲や園芸、畜産、林業などを組み合わせ、さまざまな複合経営のモデルを示すとした。モデルは1経営体当たりの年間所得400万円を念頭に置く。

 農業所得を補う所得や雇用機会の確保に向けては、自然や景観など農村の持つ資源を他分野と組み合わせ、新たなビジネスを生み出す「農村発イノベーション」を支援する必要性を示した。具体例として、空き別荘を民泊施設に整備し、休暇先で働く「ワーケーション」にも活用する事例などを挙げた。

 検討会委員の平井太郎・弘前大学大学院准教授は、地域外企業が参入する場合は、「収益がどこに落ちるか」を注視する必要があると指摘。雑誌『ソトコト』の指出一正編集長は、農村に関わる都市住民らを増やすためには、農村でのイノベーションの事例を積極的にPRし、「仲間にならないかと働き掛けることが早急に求められている」と強調した。
 

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