誰とも違う

 誰とも違う。誰もまねできない。デビューから45年の中島みゆきさん。500を超す曲の数々は、背中を押す人生の応援歌に違いない▼詩人の谷川俊太郎さんの言葉に学び、築き磨いた歌詞力はすごい。代表曲の一つ「糸」。縦糸と横糸をあなたと私に例え、二つが織り成す布はいつか誰かを温める包容力を持つ。糸と半を合わせ〈絆〉の字に。あなたと私2人の糸で〈絆〉が強まる。だが、菅さんの言う「自助、共助、公助。そして絆」とは異なる感じがする▼ほぼ同年代のユーミンこと松任谷由実さんとのラジオ番組のやり取りを思い出す。2人の歌姫は真逆なタイプ。イメージは中島さんが庶民の味の吉野家の牛丼、ユーミンは都会的なミスタードーナツだという。互いにこれを歌った曲もある▼個人的思い出は、40年余り前に転勤先の札幌で中島さんを間近で見たこと。既に名曲「時代」で有名になりつつあった。「アザミ嬢のララバイ」以来、子守歌を指すララバイ・シンガーを自称する。〈大人の子守歌〉を奏で続けてきた。好きな曲は多いが、一つ挙げれば壮大な「宙船(そらふね)」に何度励まされたことか▼〈その船を漕(こ)いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ〉〈おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな〉。自分を信じ進めば道は開かれると。
 

おすすめ記事

四季の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは