熊を忌避 くいと においで退散 秋田県立大が開発

くいとロープで作った熊よけの柵(秋田県立大学提供)

 秋田県立大学木材高度加工研究所などは、ツキノワグマによる被害を減らす木製のくいを開発した。トウガラシやミントなど熊が嫌がるにおいがする。くいを約2メートル間隔で並べてロープで連結すれば、農地や人間の生活圏への熊の侵入防止に効果がある。横手市で木材加工を手掛けるウッディさんないが、2021年以降に本格販売を始める予定だ。

 くいには長さ2メートル、直径10センチの丸い杉材を使う。くいに直径3センチの穴を30個以上開け、熊が嫌がるにおいをしみ込ませた木栓を打ち込んだ。穴を開けた木栓をロープに通して、くい同士をつなぎ、柵にする。使用条件によるが、2年ほどにおいが持続するという。

 秋田県内では熊の目撃情報が年々増えており、人的被害は年間で数十人に及ぶ。山間部では果樹や野菜、水稲で熊の食害が相次いでいる。

 熊の食害があった果樹園4カ所で試験した。このうち、約25アールのブドウ園では①熊が通る獣道②園への侵入場所──に設置。それぞれ約2メートル間隔でくい5、6本を木栓付きロープでつなぐと、熊の侵入がなくなった。同大学の野田龍准教授は「農作物の収穫前に設置すれば効果的に被害を軽減できる」と期待する。においに対する慣れは今後、継続して試験する。

 くいは電気柵と比べ、定期的な草刈りや通電の確認が不要で、感電の心配もない。積雪しても設置したままでよく、撤去や再設置の手間がかからない。20年は試験販売をしている。価格はくい1本9000円(税別)。柵は幅6メートル(くい3本)で5万6000円(同)。くいの直径は、用途に応じて変更できる。

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