RCEP、重要品目を除外 合意案はTPPより低水準

 日本と中国、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN、10カ国)などで交渉していた東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の農業分野の大筋合意案が10日、判明した。米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物の重要5品目や、鶏肉・鶏肉調製品は関税削減・撤廃の対象から除外する。参加国は11日に閣僚会合、15日に首脳会合をテレビ会議で開き、合意・署名する方向で最終調整。インドは参加を見送る。

 RCEPは日中韓とASEAN、オーストラリア、ニュージーランド(NZ)、インドの16カ国で2012年に交渉を立ち上げた経済連携協定(EPA)。合意すれば中国、韓国とは初めて結ぶEPAとなる。インドは今年に入り、交渉会合への欠席が続いていた。

 大筋合意案では、農林水産物の関税を撤廃する品目の割合を、環太平洋連携協定(TPP)や欧州連合(EU)とのEPA(82%)より低い水準とする。対中国は56%。冷凍の野菜調製品や乾燥野菜などの関税(9%)は段階的に撤廃する一方、加工・業務用で国産への切り替えを目指しているタマネギ、ネギなどの野菜については関税削減・撤廃の対象から除外する。

 韓国には野菜を基本的に除外とするなど、関税撤廃率を中国よりも低い49%に抑えた。既にEPAやTPPを締結しているASEANやオーストラリア、NZには61%とし、既存の協定の範囲内の水準に収めた。

 一方、日本から輸出する農産物・食品では、中国が課しているパックご飯や米菓、切り花などへの関税を段階的に削減し撤廃。日本酒や焼酎、ウイスキーは、中国や韓国が課している関税を段階的に削減・撤廃する。

 

経産相、きょう閣僚会合 首脳会合は15日に


 梶山弘志経済産業相は10日の閣議後記者会見で、RCEP交渉の閣僚会合が11日、首脳会合が15日に開かれるとの日程を正式に発表した。いずれもテレビ会議形式で行い、閣僚会合には梶山経産相が出席する。

 インドを除く参加15カ国は首脳会合までに大筋合意し、同会合での署名を視野に入れる。梶山経産相は「最終局面の文言も含めて、ぎりぎりの交渉調整をしている」と述べた。一方、野上浩太郎農相は同日の閣議後記者会見で、交渉が続いていることを理由に詳細を明かさなかった。

 RCEPは日中韓と東南アジア諸国連合(ASEAN、10カ国)、オーストラリア、ニュージーランド(NZ)、インドの16カ国で2012年に交渉を立ち上げた経済連携協定(EPA)。だがインドは昨年、関税削減によって安価な物品が中国から流入することを懸念し、交渉から事実上離脱している。合意すれば、日本にとって中国、韓国とは初めての貿易協定となる。ASEAN全体や、ASEAN加盟のタイなどとはEPA、オーストラリアやNZとは環太平洋連携協定(TPP)を既に締結している。
 

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