秋元順子さん(歌手) ツアーで楽しむ各地の味

秋元順子さん

 12年前にリリースした「愛のままで…」がヒットしたおかげで、紅白歌合戦に2回ほど出場させていただきました。

 最初の出場の後に、全国ツアーをスタートさせたんですね。その年に80公演、翌年、翌々年を合わせると200公演くらい。各地を旅することができました。

 その時に、おいしい料理に出合えて。終演後にメンバーやスタッフさんと一緒にいただくわけですから、ことさらにおいしく感じることができました。
 

感動してばかり


 中でも感動したのは、まず北海道の魚介類。そして野菜と果物。ジャガイモ、アスパラガス、トマト、ナガイモ、カボチャ、トウモロコシ、メロン……。驚いたのはリンゴですね。北海道のリンゴってこんなにおいしいんだと初めて知りました。

 もっと驚いたのは、オホーツク海に面した紋別でいただいたステーキ。北海道って、肉もこんなにおいしいんだと、目からうろこが落ちました。

 和歌山で食べたカワハギの肝も忘れられません。東京では、新鮮な肝はまだ出してもらえない頃でした。産地ならではの取れたての味をいただいたわけです。それとノドグロにも心を奪われました。これは半身を刺し身で、半身を塩焼きにしていただきました。

 高知では、塩タタキにびっくり。それまで私は、カツオのタタキはポン酢でいただいていたんです。塩で食べるとこんなにおいしいだなんて。聞けば、その塩は高知の海水から作ったものだそうです。土地のもの同士、合うんですね。

 熊本では、桜肉専門店で馬刺しを。私が生まれ育った東京都江東区には、有名な桜鍋店があります。小学校に入る前から父に連れられて行っていたので、桜肉には親しみがあります。熊本の馬刺しもおいしかったですね。桜肉は、生で食べると喉にとてもいいんです。そういうこともあって、たくさんいただきました。

 もし「愛のままで…」がなかったなら味わうことのなかったもの。それをたくさん食べられたわけです。改めて、曲に携わってくださった方々に感謝の気持ちを抱いたツアーでした。
 

取り寄せで幸せ


 食いしん坊の私は、各地で出合ったおいしいものは、自宅に取り寄せられるかどうか必ずチェックします。もちろん現地で食べる方がおいしいのは承知ですが、家にいる時も少しでもおいしいものを家族と食べられれば幸せです。

 また各地を回ることで、友人・知人にも恵まれました。

 米は、新潟県や富山県から送ってもらっています。友人の家の近くにある米屋さんが、東京では買えない米を扱っているとのことで、それをいただきました。参りました。完全にはまりました。

 私はご飯が残ると、すぐにおにぎりにします。中身は梅干しでもサケでもいいし、何も入れずに塩だけでもいい。冷めたらそれを冷蔵庫に入れて、食べたいときに電子レンジで温めます。

 大好きな北海道の野菜を送ってくれる方がいます。おかげで常においしい野菜に恵まれています。

 私はサラダのように冷たい野菜は消化しにくいので、蒸したり、煮たりしていただいています。根のもの、茎のもの、葉のもの、実のもの。これらをバランスよく食べるように心掛けています。

 食べるものが、体と人格をつくると聞いたことがあります。質の高い食材をいただいているおかげで、今も元気に歌っています。(聞き手=菊地武顕)

 あきもと・じゅんこ 1947年東京都生まれ。2004年、インディーズで出した「マディソン郡の恋」が有線で人気を博し、異例のヒットとなった。翌年にメジャーデビュー。3曲目の「愛のままで…」で紅白歌合戦に出場。61歳での初出場は、女性歌手として歴代最高齢。今年、北海道紋別市PR大使に就任。
 

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