牛マルキン発動 大幅減-11月 内食好調、枝肉アップ 生産者負担金 再開は不透明

 肉用牛肥育経営安定交付金制度(牛マルキン)の昨年11月販売分の肉専用種の発動地域が10道県となり、前月分の38都道県から大幅に減ったことが農畜産業振興機構のまとめで分かった。新型コロナウイルス禍で落ち込んだ枝肉価格が回復しているためで、1頭当たり交付単価も1000円台~5万円台と落ち着きを見せている。だが緊急事態宣言の再発令で今後の相場に不透明感があり、生産者負担金の納付再開時期は予断できない。

 発動したのは北海道、茨城、栃木、神奈川、長野、兵庫、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の10道県。交付単価は最大の兵庫で5万4596円、沖縄と北海道がそれぞれ5万3282円、2万6851円で続き、その他の県は1万円を下回った。10月販売分は38都道県で発動し、交付単価は最大で10万5545円だった。

 11月の枝肉価格は、農水省の食肉流通統計の食肉中央卸売市場価格(和牛去勢、全規格)で1キロ当たり2641円だった。この価格が、コロナ対策で免除されている生産者負担金の納付再開の判断基準となる。コロナの影響で大きく落ち込んだ4月と比べて41%高く、前年同月比でも2%高い。同省によると、内食傾向で 量販店の引き合いが強いことが要因だ。

 生産者負担金の納付再開は、今年1月以降で「3カ月連続で1キロ当たり2300円以上」になった場合の3カ月後からで、最短で6月。同省は1月も「量販店 の需要は続く」(食肉鶏卵課)とみる一方、緊急事態宣言の再発令で「外食には厳しい部分がある。枝肉価格への影響は、様子を見る必要がある」(同)と指摘する。納付再開時期は見通せない状況だ。

 交雑種(F1)と乳用種の交付単価は、国費分だけの場合で5万6524円、2万5609円だった。

 牛マルキンは、標準販売価格(粗収益)が生産費を下回った場合、差額の9割を補填(ほてん)する。国、生産者が積み立てた基金から、3対1の割合で 交付。生産者積立金が不足する地域や納付が免除された牛は、交付が国費分だけになる。
 

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