カメムシは振動が嫌!? 薬剤使わぬ防除期待 農研機構 森林総研

 農研機構と森林総合研究所は、果樹害虫のチャバネアオカメムシを振動で防除できる可能性があると確認した。150ヘルツや500ヘルツなどの低い周波数の振動を与えると、動きを止めたり、逃げ出そうとしたりする行動が見られた。殺虫剤を使わない防除技術の開発につなげる。

 実験室内で小型の加振機を使い、成虫のカメムシに50~1000ヘルツの周波数の振動を与えた。

 カメムシは「停止する」「伏せる」「歩き出す」「足踏みする」などの反応を示した。停止する、伏せるといった行動は、果実の吸汁を妨げられるとみる。歩き出す反応は、振動から逃げ出す行動と期待できる。

 特に150ヘルツや500ヘルツの低周波で感受性が高かった。カメムシは微小な振幅の振動にも反応した。

 試作した振動装置を樹高2メートルのカボスの幹に設置して試験したところ、樹上にいるカメムシは同様の反応を見せた。振動装置に分岐具を付け、4本の温州ミカンの苗木につないで振動させると、全ての苗木で同様にカメムシが反応したため、複数の木を同時に振動させることも可能とみる。

 チャバネアオカメムシは全国に分布し、さまざまな果樹に被害を与える。振動で防除できれば、殺虫剤の散布回数が減り、生産者や環境への負担を軽減できる。

 かんきつ類以外の果樹にも応用できるという。農研機構果樹茶業研究部門は「振動が樹体や果実の品質に与える影響や適切な設置方法などを検証し、実用化を目指す」と説明した。
 

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