〈世界幸福度ランキング〉で日本が振るわない

 〈世界幸福度ランキング〉で日本が振るわない。GDP第3位、健康寿命も長いのになぜと思う▼男女平等度を測るジェンダーギャップ指数、報道の自由でも世界中位・下位に低迷する。生きやすさ、環境への優しさといった物差しで彼我の差が開く。新しい〈坂の上の雲〉を追い求める時代が始まったのではないか。SDGsから農業を捉え直す新潮流も起こり、新基準になるかもしれない▼冒頭に戻って幸福とは何か。案外難しい。フランスの哲学者アランは「本人がなろうとしないとなれない」と語った(「幸福論」)。不機嫌は身体的な理由から起こり、改善できるとも。つまり努力して手にできる境地である。一方、禅的幸福論を説く玄侑宗久さんの説が面白い。日本語の〈しあわせ〉は中世に生まれた〈為合わせる〉に由来する。自分の行いを合わせる相手は初め天だったが人に変わり、「仕合わせ」と書くようになった。日本人にとって幸せとは人との関係がうまくいく状態を指した(「しあわせる力」)▼NHKドラマ「ハルカの光」最終回で、東日本大震災を生き延びた母親が娘にこう言う。「ものすごい大きな幸せが何回かあるより、ちょっとした幸せがたくさんある方がいい」▼若者には分からなくても年配者にはピタリはまる。

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