ジェシカ・ゲリティさん(タレント) 二つの文化 良さ伝えたい

ジェシカ・ゲリティさん

 私の母国ニュージーランドといえば羊のイメージでしょうけど、牛の国でもあるんです。人口480万人なのに、乳牛だけで620万頭もいます。酪農大国で、チーズやバター、アイスクリームといった乳製品を大量に食べます。

 バターは、いろいろな料理に使います。主食はジャガイモなので、それに掛けてジャガバターとして食べます。チーズとヨーグルトは種類が豊富。スーパーに行くと、乳製品の売り場が全体の半分くらいを占めているんです。

 ニュージーランド人は自然の中が大好きです。小さい頃からよく父と一緒にキャンプに行きました。父は簡単な料理しかできないんですが、オムレツとトーストの朝食はおいしく、非常に良い思い出がたくさんできました。

 釣りも人気で、魚も貝もウニも、自分で捕って食べるのが普通。私も行きました。サメを釣ってしまったことを思い出します。

 懐かしく感じる料理は、フィッシュ・アンド・チップス。揚げた魚とポテトフライです。テークアウェー(持ち帰り)の専門店があって、注文すると新聞紙に包んでくれます。これを家で食べたり、海の近くで食べたりするんです。
 

金曜は家事休み


 ニュージーランドでは文化的に、金曜日はお父さんもお母さんも家事を休みたいという考えがあります。私のうちでも、金曜日にはフィッシュ・アンド・チップスを持ち帰って食べていました。

 国民食といっていいのが、パイ。日本人のおにぎりのようなものですね。手のひらサイズで、外がペイストリーの生地。中には肉。ミンチとか、ステーキ・アンド・チーズとか、チキンとかいろいろな種類があります。ミンチの上にマッシュポテトを載せるシェパーズパイ(羊飼いのパイ)というのがあって、母がよく作ってくれたんですね。ニュージーランド版おふくろの味かもしれません。

 独特の果実として、フェイジョアがあります。キウイフルーツと同じくらいの大きさ。外は緑色で、切ると白。パインナップルとバナナがミックスされたような味です。夏に、庭で大量にできちゃうんですね。
 

レンコンに驚き


 反対に日本に来て初めて知った野菜もあります。レンコンです。切ってみてビックリしました。まさか穴があるなんて。これ、宇宙から来たんじゃないかと思ったくらい。煮物で食べていますけど、ビジュアルのインパクトがすごくあるので、サラダにも載せます。ゴボウにも驚きました。土が付いた状態で売っているのを見て、いったいどうなっているのか分からなかったですね。

 不思議だったのがこんにゃく。謎の石みたい。でもおいしいから、炒めたり、肉じゃがやおでんに入れたり、いろいろ使っています。子どもも大好きで、この間、聞かれたんです。「これって、何なの?」と。それで調べて、初めて芋だったことを知りました。

 ニュージーランドでは今、日本食がブームです。魚で人気が高いのはサーモンで、ムニエルで食べることが多いですが、お刺し身で食べる人も増えつつあります。緑茶も人気です。ビタミンCが豊富に入っているので、健康に良いと。飲み方はちょっと変わっていて、ミカンやリンゴなどフルーツの味を加えて、ハーブティーのように飲んでいるんです。

 二つの国の食文化に接することができて、とてもうれしいです。それぞれの良さを伝えられればと思っています。(聞き手=菊地武顕)

 ジェシカ・ゲリティ ニュージーランド生まれ。大学時代に訪れた日本に魅了され、移住。「世界の日本人妻は見た!」「世界が驚いたニッポン! スゴ~イデスネ!!視察団」などの番組に出演。「世界くらべてみたら」(TBS)レギュラー。埼玉県の海外向け観光大使「LOVE SAITAMA アンバサダー」も務める。弓道は三段の腕前。
 

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