養蜂支援策を拡充 交配用の安定確保へ 農水省21年度予算

 農水省は2021年度予算で、養蜂支援対策を前年比5倍の1億9400万円に拡充した。国産の蜂蜜を安定供給するため、ミツバチの巣箱を適正に配置する取り組みへの助成を新設。モノのインターネット(IoT)技術の導入など、飼養管理の高度化・省力化のための技術普及も新たに支援する。花粉交配用ミツバチの安定確保に向け、冬場に死ぬのを抑える温度管理技術の導入なども後押しする。

 近年は趣味で養蜂を行う人が増え、ミツバチの飼養戸数は年々増加。蜜源植物の面積は減少傾向にある中、飼養者間で巣箱の配置を巡るトラブルが起きており、調整が求められている。花粉交配用のミツバチは近年の天候不順で需給が逼迫(ひっぱく)。施設園芸農家への安定供給が課題となっている。

 同事業では、ミツバチの巣箱配置の適正化に向け、国内外の優良事例の調査や活用に向けた検討会の開催を支援。レンゲなどの蜜源植物の位置情報がコンピューター上で分かる「地図データ」の作成も補助する。蜜源植物の植栽状況などの実態を調べる取り組みも支援。①現地調査②環境省や林野庁の情報収集③蜂蜜をDNA分析し、蜜源植物の由来を調べる――などを想定する。

 IoT技術の導入など、飼養管理の高度化・省力化に向けた取り組みにも助成する。巣箱にセンサーを付け、養蜂家が現場に行かなくても巣箱の温度や湿度の状態が分かる技術の実証などを後押し。既存の駆除剤に耐性を持つダニの被害が広がっていることから、ダニ防除に向けた取り組みも引き続き支援する。

 花粉交配用ミツバチの安定供給に向けては、冬場のミツバチの死滅を抑える温度管理技術の導入など、技術実証への支援を新設。「春に供給できるミツバチの数量増を目指す」(畜産振興課)。園芸農家と養蜂家が連携する「協力プラン」の作成や他の交配用昆虫の技術実証、特定外来生物のセイヨウオオマルハナバチから在来種のマルハナバチへの転換実証なども引き続き支援する。

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