アフリカ中心 飢餓急増の恐れ 24カ国食料不足に 国連が報告書で警告

 アフリカを中心に今後、世界に飢餓人口が増える懸念が高まっている。国連食糧農業機関(FAO)などが初の報告書「ハンガー・ホットスポット」にまとめた。新型コロナウイルス禍、気候変動による不作、紛争などにより、すぐに対応しなければ7月までに20カ国以上で新しい飢餓人口が発生すると警告。国際社会の支援を求める。

 3~7月までに新たに飢餓人口が発生する可能性が高い国は、アフリカを中心とした20カ所全24カ国。現在、世界全体で3400万人が食料不足に苦しんでいるが、今後さらに増える見通しだ。

 エルサルバドルなどの中南米では、コロナ禍で経済が低迷。イエメンなどの中東地域では、急速なインフレで食料価格が高騰し、市民生活を脅かす。

 一方、アフガニスタン、マダガスカル、東アフリカ地域などではラニーニャ現象で気温上昇や干ばつが5月まで続き、作物の減産が見込まれる。アフリカでまん延するサバクトビバッタの大量発生も不安要因だ。アフリカを中心に、紛争継続が食料不足に拍車を掛けるとみられる。

 死に直面するほどの深刻な飢餓に陥る人が多くなると懸念される国は南スーダン、ナイジェリア北部、イエメンだ。

 イエメンでは、6月までに食料不安を抱える人が全人口の半数超の1620万人になると見込む。ナイジェリア北部では6~8月に15州で1300万人、南スーダンでも4~7月に720万人が、食料不安に陥ると見通す。FAOの屈冬玉事務局長は「最悪の状況に陥ることを防ぐために迅速な(支援の)行動が必須だ」と強調している。
 

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