新たな林業基本計画案 木材供給4割増へ 再造林促し需要開拓 林野庁

 林野庁は23日の林政審議会(会長=土屋俊幸東京農工大学名誉教授)に、新たな森林・林業基本計画の本文案を示した。2030年の木材供給量を19年比4割増の4200万立法メートルとする数値目標を設定。成長の早い樹木の活用や自動化機械の導入で再造林を促すとともに、木材の新たな需要を開拓して達成を目指すとした。


 同計画は、今後20年程度を見通した政策指針。森林を適切に管理し、林業・木材産業を将来にわたって続けられるようにする「グリーン成長」を目指す方針を掲げた。50年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする政府の方針を踏まえた。

 計画には、都市部のビルや公共建築物への木材活用の促進などを明記した。さまざまな樹種や樹齢の木がある人工林の面積も増やし、山地災害の防止と木材生産量の増加を目指す。ジビエ(野生鳥獣の肉)の活用や、休暇先で仕事をする「ワーケーション」などを通じて山村への関心を高め、関係人口を拡大することも盛り込んだ。

 審議会で委員からは、木材を中高層建築物にも活用できることが知られていないとして「(業者に)情報発信の重要性を強調してほしい」との指摘があった。22日に菅義偉首相が新たに表明した、30年度の温室効果ガス削減目標を13年度比46%減とする方針を計画に盛り込むべきだとする意見もあった。

 計画はおおむね5年ごとに見直しており、昨年10月から同審議会や与党で議論してきた。今後パブリックコメントを経て最終案をまとめ、6月に野上浩太郎農相に答申する。

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