ブドウ・リンゴ 収穫後でも着色改善 青色LEDを照射 等級アップに期待 農研機構装置開発

青色LEDの照射で着色を改善する装置(農研機構提供)

 農研機構などは、収穫後のブドウとリンゴの着色を改善する発色促進装置を開発した。15~20度の温度下で青色発光ダイオード(LED)を照射すると、果皮に色素のアントシアニンが蓄積される仕組み。温暖化の影響で着色しづらくなっているリンゴや赤系ブドウの商品価値向上に役立てる。

 温暖化による高温は、果皮の着色不良を引き起こす要因。糖度は十分でも着色不足だと販売価格が低下するため、産地で課題となっている。これまでは栽培技術で対応してきたが、収穫後も改善する技術を開発した。

 装置は箱型で、青色LEDの基盤を内部に設置した。3部屋に分かれ、仕切りの基盤は移動できる。1度の貯蔵庫内で使用し、LEDの発光で装置内は約15度に保たれる。

 リンゴは1回当たり12個を処理できる。装置内に入れ、5日間照射すると着色が向上した。糖度13以上で効果がある。照射期間を5日より長くすると、果肉が柔らかくなるため注意する。

 ブドウは粒売りを想定し、果粒を包装資材に入れて照射した。7日間の処理で、赤系の「クイーンニーナ」「ルビーロマン」で着色が改善。黒系品種は色むらを減らすことができる。

 糖度が低く、未着色の果実には効果がない。農研機構果樹茶業研究部門は「着色不良で等級が下がってしまう果実に使ってほしい」と話す。ナスなどの果菜類にも応用できるとみる。

 装置は宇部興機が製造し、2021年度中に発売を予定する。

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