新たな役目へ 出番待ち [コロナが変えた日常]

在宅画像せりの導入で役目を終えたせり場。今後は、ひな壇を撤去し、物流の拠点に整備する予定だ(大阪市鶴見区で)

 大阪市の大阪鶴見花き地方卸売市場は今年1月から、新型コロナウイルス対策として、せり場を封鎖し、オンラインで完結する「在宅画像せり」へと完全に移行した。762の席数を擁し、多くの買参人でにぎわった国内最大規模のせり場から人影が消えた。

 ひな壇の足元では、上場された花を撮影する自動撮影機の作動音と、花を運ぶベルトコンベヤーの動作音だけがうなる。

 花の画像は事前に撮影し、インターネット上の取引システムに掲載。買参人が写真を見て商品を競り落とす仕組みだ。

 「とにかく市場から感染者を出したくないという一心だった」と話すのは、同市場の花卸、なにわ花いちばの奥田芳彦社長。せり場を閉鎖した直後は、買参人から生きがいを奪われた、との声も聞かれた。「変化には痛みも伴ったが、画像せりは商品が見やすいと評判で、買参人の登録も増えた。改革してよかった」

 動画配信サイトなどを活用し、産地情報や担当のお薦め商品などを積極的に発信。オンラインならではの方法で、産地と買参人の距離を近づけようと模索中だ。(釜江紗英)
 

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