テンサイ活用バイオ燃料 「食用外」探る ホクレン・東大
微細藻類を培養することで細胞内にできる油脂を、化石燃料に代わるバイオ燃料として利用するための研究が大学や企業で進む。実用化には製造コストの削減が課題で、微細藻類の大量培養による生産性向上が不可欠だ。栄養源に炭素源を与えると培養効率が高まることが分かっており、糖蜜に期待する声があったという。
テンサイの活用方法を模索していたホクレンが、微細藻類のバイオ燃料活用を研究していた東大に、共同研究を呼びかけた。特に航空機燃料での活用を想定。航空業界では国際的にバイオ燃料への切り替えを推進しており、ホクレンは需要が見込める分野とみる。
共同研究は7月1日から、まず約2年間行う。ホクレンが糖蜜を提供する他、ホクレンの製糖工場で実証を行い、産業として成り立つか確認する。ホクレンは「新たな価値を見いだしテンサイ生産と畑作農業の振興につなげたい」としている。