「農民文学賞」で贈呈式 松田さん「藁小屋【冬の章】」 武西さん「メモの重し」
「藁小屋【冬の章】」は山奥にある雪国のささやかな暮らしを描いた小説。時期は年末年始。物語は米農家に生まれた少年の視点で進む。山形県出身の松田さんが、小学生時代の記憶を基につづった。松田さんは「村を離れて60年経っても、故郷の生活は忘れられない。農家のせがれとして、受賞を誇りに思う」と力を込めた。
「メモの重し」は、農業の楽しさや日常で何かを発見する喜びを表現した詩集。退職後にふるさとで果実や野菜を育てる暮らしの中で浮かんだ詩を、季節ごとに並べた。武西さんは「受賞は妻や、日々接してきた畑の果樹や野菜、野山の生き物たちと一緒に喜びたい」と語った。