全農、秋肥価格発表 高度化成2期ぶり値上げ
高度化成の原料の一つである、りん酸アンモニウム(リン安)は、昨秋以降に北米・南米で需要が伸びた他、インドの調達本格化により市況が上昇。中国の輸出規制強化も影響し、現在も上昇基調が続いている。
単肥では、窒素質の輸入尿素が前期比8%上げる。中国の輸出規制が続く中、東南アジアや米国で春肥に向けた調達が活発化し、市況が上昇。その後は一時的に下げたが、インドが入札を発表したことで再び上昇に転じている。
国産尿素は同2・5%下げる。原材料の液化天然ガス(LNG)の価格が下がった。硫安は同1%下げる。石灰窒素は同2・6%上げる。
リン酸質は、過石が同4・7%、重焼リンが同3・5%上げる。
カリ質では、塩化カリを同3%、ケイ酸カリを同0・9%上げる。塩化カリの供給国の一部が減産する見込みで、市況が上昇している。
価格の変動率は、県域JAや経済連向けの供給価格に基づく。実際にJAや農家に販売する価格とは一致しない。
(菅田一英)