品種リスト

冬春取りトマトの品種選びと最新動向

農研機構野菜花き研究部門 研究推進部研究推進室
室長 松永啓

農研機構野菜花き研究部門 研究推進部研究推進室 室長 松永啓
農研機構野菜花き研究部門
研究推進部研究推進室
室長 松永啓

トマトの冬春取り栽培では、黄化葉巻病対策は重要な課題の一つであり、近年、抵抗性品種の開発も進み、多くの抵抗性品種が栽培できるようになった。ラインアップが充実しているので、それぞれの栽培地や栽培方法に適した品種を選びたい。この際に、病害抵抗性はもちろんだが、収量や果実品質(食味)も注意したい。一般的に、収量の多い品種は食味が悪く、食味の良い品種は収量が劣る、といわれている。近年の黄化葉巻病抵抗性品種をみると、収量が多くても食味は平均的か、あるいは、食味が良くても収量は平均的といった品種が増えており、栽培条件によっては高収量・良食味を両立させたトマト生産も可能である。

日本種苗協会が昨年度実施したトマトの品種審査会でも、黄化葉巻病抵抗性で収量が良い品種、食味が良い品種が多く出品されたが、1位になった品種は収量・食味ともに優れていた。このように、多種多様な黄化葉巻病抵抗性品種が開発されているので、適切な栽培環境での予備(事前)試験を実施し、その結果を慎重に考察して、栽培地に適した品種を見つけることが肝要であると考えられる。

主な冬春取りトマト品種の特性1 主な冬春取りトマト品種の特性2 主な冬春取りトマト台木用品種の特性

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