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スタートから半年
掲載記事は約70本、多様な関心に応える
「のうとく」は①読者からLINEで疑問や質問、調査依頼を送ってもらう②その情報を基に記者が取材し、記事にする――取り組みです。今年4月に本格スタート。関連するニュースなども含め、半年間で約70本の記事を掲載しました。読者の声が起点のため、「のうとく」はテーマが幅広いのが特徴です。ブドウ「シャインマスカット」の開花異常、モグラやカラスの被害対策、「国産国消」ではなく「国消国産」なのはなぜ……。まだ知られていない課題、農家の困り事、素朴な疑問など、多様な関心に応えています。
記者が「行ってみる」「やってみる」のも特徴です。農作業時に顔を覆う藍染の布「はんこたんな」を今も使う女性を探して山形県へ、首都圏の路上で売られる桃の出どころの取材では山梨県へ。農薬が除去できるとうたう「ホタテパウダー」については、実験で効果を検証しました。
記事の掲載後に、読者から新たな情報が寄せられ、続報につながることもあります。国や企業を動かすこともあれば、交流サイト(SNS)でバズる(爆発的に注目される)こともあり、各方面で反響を呼んでいます。
「のうとく」の友だち登録者には月1回程度、LINEを通じ、農業や社会の出来事についてのアンケートをしています。引退した卓球の石川佳純選手へのメッセージ、暑さ対策、好きな野菜、内閣改造への期待度など、アンケートのテーマもさまざまです。
「のうとく」で「納得!」
読者の皆さんに感想を聞きました
「のうとく」は、読者の皆さんの存在があってこそ、成り立つ企画です。開始半年に合わせてアンケートを行い、「のうとく」の感想を聞きました。「農家の声が新鮮な記事につながる。どんどん取り上げて」と激励してくれたのは、群馬県伊勢崎市の野菜農家・町田圭市さん(62)。ブドウ「シャインマスカット」の開花異常や路上販売の桃などの記事が印象に残っているそうです。アンケートにも回答し、「掲載された時はうれしかった」と話します。
福島市の兼業農家・三瓶ゆかりさん(61)は「疑問に思ったことをLINEでいつでも簡単に質問でき、身近に感じる」と教えてくれました。三瓶さんの投稿がきっかけとなった記事もあります。「農業に興味を持つ人が増える記事を期待しています」とメッセージをいただきました。
読者メッセージを紹介
▽クリックで読む
皆さんの声が、取材する記者の励みになります。ご意見・ご感想をお待ちしています(詳しくは▶こちらから)。
(「農家の特報班」=岡部孝典・金子祥也・高内杏奈)
主な掲載記事
調べる
「シャイン」花咲かぬ怪
記事を契機に農水省・農研機構も調査
ブドウ「シャインマスカット」の開花異常が主産県の多くで発生していたことを明らかにし、読者から多数の発生報告が寄せられました。農水省も調査に乗り出し、農研機構や主産県が共同で発生要因の研究に取り組むことになりました。(4月6日付)
実験する
怪しい「ホタテパウダー」
専門家招いて検証も
農家の情報提供を受け、農作物の残留農薬が除去できるとうたう商品を記者が実験。効果に疑問を呈しました。後日、専門家が検証したところ、効果は「水道水と変わらない」。SNSでバズりました。(7月22日付)
「ホタテパウダーで農作物の残留農薬を除去できるという書き込みをSNS(交流サイト)で見て、残念な気持ちになった」。鳥取県の水稲農家の40代男性から、…
探す
伝統の「はんこたんな」
全国から「欲しい」の声とどく
地元出身者の調査依頼を受け、山形県庄内地方で農作業時に顔を覆う伝統的な藍染の布「はんこたんな」を今も使う女性を探し当てました。取り扱う店が販売を終了することも紹介したところ、「欲しい」「作りたい」という声が全国から届き、作り方を紹介する続報を掲載しました。(8月21、22日付)
直撃する
〝路上販売桃〟出どころ探る
本当に盗品? 業者を直撃取材
首都圏の駅前で桃を売る軽トラック。読者の依頼を受け、その桃の出どころを探りました。価格が安く、SNSでは「盗品ではないか」との噂もありましたが、山梨県の産地で規格外の桃を買い取る業者を発見。記者が直撃しました。(9月8、9日付)
専門紙初のJOD参加
双方向型報道で地方紙と連携
日本農業新聞は10月から、「のうとく」と同様の企画に取り組む地方紙のネットワーク「オンデマンド調査報道(JOD)パートナーシップ」に参加しました。9日時点で本紙を含め33社・36媒体が参加していますが、全国で発行する新聞社、専門紙の参加はいずれも本紙が初めてです。JODは、ジャーナリズム・オン・デマンドの略称。LINEなどで読者と記者が直接つながり、協力して地域の課題解決を目指す、双方向型の報道のことです。JODパートナーシップは2018年に始まり、取材ノウハウやJOD記事の共有、共同調査などを行っています。
全国の「地方」は、農業の担い手不足、地域コミュニティーの弱体化といった、共通の課題を抱えています。これらは本紙の読者にとっても関心の高い分野です。各地のトップメディアである地方紙との連携で、「のうとく」をさらに充実させていきます。
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