「オール愛媛」で

花酵母には醸造後の香りなどの特徴が違う4タイプがあり、各蔵元が選ぶ。どの酵母を使ったか分かるようにボトルにシールを貼って選びやすくした。ラベルは、花をモチーフにするなど若年層や女性向けのデザインを意識。昨年は台湾で販促するなど、輸出にも力を入れる。
同シリーズに参加する水口酒造は、「仁喜多津純米吟醸酒さくらひめ酵母」を販売する。メインの720ミリリットルの他、300ミリリットルも用意。手頃なサイズで空港や土産店などで人気だ。同社の水口皓介専務は「洋梨や青リンゴのような香りが楽しめる日本酒」と話す。
手軽なギフトに

カクテルは、桜とツツジの2種類で、米や果汁など原材料は同県産や国産にこだわる。どちらもアルコール度数が5%と日本酒などに比べ低く、飲みやすく仕上げた。
Ichidoの渡邉優翔代表は「花とお酒のコラボで富岡町の雇用を創出し、地域づくりに貢献していきたい」と話す。同シリーズは同社の電子商取引(EC)サイトやセレクトショップ、百貨店などで30日に発売する予定だ。
地域の特色醸す
花酵母は25年ほど前に東京農業大学で分離された。採取した花によって特徴があり、リンゴやメロンのような香りがするものもある。
東京農大花酵母研究会の木下大輔会長は「地元の花からとった酵母を使うことでその土地の特色を出しやすい」と話し、今後は醸造で定着していくとみる。
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