米「1日1回以下」4割 メニュー提案、簡便化がカギ 本紙調査
6月下旬に米の消費実態と理由、消費拡大策を探る消費者調査を実施。インターネットで10~70代以上の男女1139人から回答を得た。
自炊や中食、外食を含め米を食べる頻度を尋ねたところ、最も多いのが「1日に2回」で45%。次いで「1日に1回」が30%となり、「1日に3回」(16%)を上回った。「2、3日に1回」や「ほとんど食べない」を含む1日1回以下の割合は全体の39%に上り、米離れが浮き彫りになった。
米飯を食べる回数を年齢別に見ると、消費をけん引していると思われていた中高年層で米を食べる回数が少ない。1日1回以下の割合は20代以下(36%)や30代(30%)など若い世代と比べて、40代(41%)、50代(43%)、60代以上(42%)などが高い。
米を食べたくなる条件で最も多いのが「おいしくなる」(39%)、次いで「価格が安くなる」(32%)で味や価格という基本要素が上位に入った。3位以下は「料理の種類が増える」(24%)「栄養価や健康への影響を知る」(19%)が続き、高齢層ではこの回答割合が高い。高齢層には、健康や多様なメニュー提案が消費拡大のキーワードとして浮かび上がった。
若い世代では米を食べるまでの手間が負担になっている。時短調理や宅配などが有効とみられる。
糖質制限などで米を避ける人もいたが、全体の4割近くは「米が太りやすいものでないと納得できれば今より食べたい」と回答。米の健康性についての情報発信が求められる。
米粉のパンや麺は「おいしさや食感が良ければ食べたい」などと回答する人が目立ち、商品開発などへの期待がうかがえた。